コロナの影響で売上激減!飲食店の法人破産を解説

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新型コロナウイルスの影響で、多くの飲食店が閉店の危機に晒されています。
特に、売上が上がらない中で、毎月固定の家賃を支払わなければならないことが大きな負担となっているようです。

現状はなんとかお店を維持できていても、このまま緊急事態宣言・自粛要請が長引くなら倒産、と考えている事業主の方も多い状況でしょう。

飲食店の経済状況が悪化するにつれて、法人破産の件数も日々増加傾向にあります。

お店を畳まなければならないのは非常に辛いことです。
可能であれば、国の助成金制度などを利用して法人破産を回避するための対策を講じたいところです。

しかし、新型コロナウイルスの影響が収束する見通しが立たない中、お店の営業を通常通り続けることは困難です。

お店の維持費などがかさんで、借金で生活が苦しくなってしまうようであれば元も子もありません。

そのような場合には、法人破産を検討する必要があるかもしれません。

1.法人破産の前に利用したい助成金制度・融資

法人破産をすると、会社を清算しなければなりません。つまり、会社法人は消滅してしまいます。
そのため、法人破産は事業主の方にとって最後の手段と言えます。

法人破産をする前に、利用できる限りの補償制度などを利用して、なんとか事業を継続していくことができないか検討しましょう。

以下では、事業主の方が利用できる補償制度などについて紹介します。

1-1.雇用調整助成金

雇用調整助成金は、事業主に従業員の雇用を維持することを促すために設けられた助成金制度です。

雇用調整助成金 |厚生労働省

雇用調整助成金の制度自体は従来から存在しましたが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響拡大を受けて、大幅に助成の範囲が拡大されています。

2020年5月1日現在では、大要以下の内容の助成が発表されています(なお、実際の適用は5月上旬以降となる見込みです。)。

<中小企業の場合(労働者の解雇等を行わない場合に限ります。)>
①都道府県知事からの休業等の要請を受けて休業または営業時間の短縮をした場合で、以下の要件のいずれかを満たす場合には、労働者に支給した休業手当相当額を全額助成する
(i)労働者の休業に対して100%の休業手当を支払っていること
(ii) 労働者の休業に対して60%以上の休業手当を支払っており、かつそれが1日当たり8330円以上であること
②都道府県知事からの休業要請を受けていない場合であっても、労働者に支給した休業手当のうち、労働基準法上の義務である60%相当額については9割、それを超える部分については全額を助成する

<大企業の場合(労働者の解雇等を行わない場合に限ります。)>
労働者に支給した休業手当相当額の4分の3を助成する

雇用調整助成金に関する情報は日々アップデートされているので、上記のホームページで最新の情報を常にチェックするようにしましょう。

1-2.セーフティネット保証・危機関連保証

セーフティネット保証および危機関連保証は、中小企業の資金繰りを円滑にするため、信用保証協会が提供する保証の限度額を拡大する制度です。

セーフティネット保証制度|中小企業庁

信用保証協会の保証については、会社毎に一般枠の金額が決まっています。

しかし、セーフティネット保証・危機関連保証の制度を利用すれば、一般枠とは別に特別の保証枠を利用することができます。

1-3.新型コロナウイルス感染症特別貸付

日本政策金融公庫は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業等に対して、6,000万円の特別融資枠を設けています。

また、そのうち3,000万円については、当初3年間に限って実質無利子で借り入れをすることができます。

新型コロナウイルスに関する相談窓口|日本政策金融公庫

1-4.商工組合中央金庫の危機対応融資

商工組合中央金庫(商工中金)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業等に対して、特別の条件による融資を提供しています。

一定の要件を満たす場合には、当初3年間に限り利子補給(利子の補助)が行われます。

新型コロナウイルス感染症特別相談窓口|商工中金

1-5.持続化給付金

経済産業省より、新型コロナウイルスの影響により売上が大幅に減少した中小企業に対して、最大200万円(年間売上の減少分が上限となります)の持続化給付金を支給することが発表されています。

持続化給付金|経済産業省

給付要件は以下のとおりです。

<給付要件>
①新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少したこと
②2019年以前から事業による売上を得ており、今後も事業を継続する意思があること。
③法人の場合、(i)資本金もしくは出資の総額が10億円未満、または(ii)資本金がない法人については従業員2000人以下であること

これらの助成金制度や融資などの利用を検討してもなお、事業を継続していくことが困難と判断される場合には、法人破産を検討すべきかもしれません。

まずは弁護士に自分の事業の状況について相談をしましょう。
そして、どうしてもやむを得ない場合には、経営者自身の生活を守るためにも法人破産を決断することをおすすめします。

2.法人破産とは

法人破産とは、文字通り「法人」が「破産」することをいいます。

基本的な事項について簡単に理解しておきましょう。

2-1.法人とは

法人とは、法律で法人格を認められた会社などの組織をいいます。

会社以外にも、学校法人、宗教法人、一般社団法人などにも法人格が認められています。

2-2.破産とは

破産とは、債務の支払いに窮してしまった債務者について、破産法に基づく破産手続を行うことで債務の負担から解放することをいいます。

個人が破産する場合を「自己破産」、法人が破産する場合を「法人破産」といいます。

法人破産の場合、破産手続においては、法人が所有する財産をすべて処分して債権者に分配をした上で、最終的には法人を清算することになります。

法人破産の詳細な手続きや流れについては、下記の記事をご参照ください。

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3.法人破産をするメリットとデメリット

法人破産と聞くとネガティブなイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし、支払不能・債務超過に陥った法人にとっては、法人破産をすると数多くのメリットがあります。

その一方で、法人破産をする際に注意しなければならないデメリットがいくつか存在することも事実です。

以下では、法人破産のメリットとデメリットについて解説します。
これを参考にして、実際に法人破産をすべきかどうかを検討してみてください。

3-1.法人破産をするメリット

法人破産をするメリットは以下のとおりです。

①借金がなくなる

法人破産の手続きが完了すると、法人が負担していた債務はすべて消滅します。

これにより事業主は、法人の資金繰りに多大な労力を払わなければならなかった状況から解放されることができます。

②厳しい取り立てがなくなる

破産手続開始決定がなされると、債権者から破産者に対する債権の強制執行が禁止され、債権の処理はすべて破産手続の中で行われることになります。

このような状況では、債権者が破産者である法人に対して取り立てを行う実益がありません。

つまり、破産手続が開始されれば、通常は債権者からの取り立てが止むことになります。

これだけで精神的にもかなり楽になりますので、厳しい取り立てに悩まされている場合には、早めに法人破産を検討する価値があるといえるでしょう。

③過去をリセットして再出発に繋げられる

支払不能・債務超過の状況では、過去の借金を返すためにさらに次の借金をするという「自転車操業」の状態に陥りがちです。
法人破産をすることにより、このような自転車操業状態から脱却することができます。

また、法人破産をしたとしても、新たに会社などを設立した場合に、その会社の役員に就任することは引き続き可能です。

そのため、新たに事業を再出発させるためにも、法人破産を検討する価値はあるでしょう。

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3-2.法人破産をするデメリット

一方、法人破産をするデメリットは以下のとおりです。

①法人が消滅する

法人破産をすると、最終的には法人を清算する必要があります。

清算により法人は消滅してしまうため、これまでの事業に終止符が打たれるだけでなく、それまでの取引先との関係もいったんリセットされてしまうことになります。

②法人代表者も連鎖的に破産に追い込まれる場合がある

中小企業の場合、法人の債務について、法人の代表者が連帯保証をしているケースも多いです。

法人が破産をする場合、法人は債務を支払えないということを意味しますので、連帯保証人である代表者に対して残債務全額の請求が一挙になされることとなってしまいます。

このような一括請求に対して法人の代表者が支払いを行うことができない場合には、法人とともに代表者も破産せざるを得ない状況に追い込まれてしまう場合があります。

③費用が高額になる可能性がある

法人破産は自己破産に比べて、法人の清算なども発生するため、手続きがより複雑になります。
また、法人が所有する物のお店からの撤去など、物理的な撤退費用もかさんでしまいがちです。

そのため、法人破産にかかる費用はトータルで高額になってしまう可能性がある点に注意が必要です。

しかし、弁護士に法人破産を依頼すると、売掛金の回収などから破産費用を捻出できる可能性はあります。

4.法人破産は弁護士に相談を

新型コロナウイルスの影響で世間の自粛ムードが続く中、お店を再開しても以前と同様の売上は見込めないという事業主は多いです。

新型コロナウイルス対策で特別に設けられた助成金制度や融資などを利用しても、今後の見通しが立ちにくいという場合には、やむを得ず法人破産をするという結論になってしまう場合もあるでしょう。

法人破産を検討する際には、弁護士に相談することをおすすめします。

法人破産には、破産手続の進行や法律上の権利関係の処理など、やらなければならないことが非常に多く存在します。

そのため、法律の専門家である弁護士に相談して手続きを代行してもらうのが安全です。

また事業主としては、弁護士に依頼することにより、法人破産を行うことに関する時間的・精神的負担を軽減することができます。
特に、自ら債権者とのやり取りを行う必要がなくなる点は大きなメリットといえるでしょう。

また、もしかすると法人破産を回避して、他の方法により債務負担を軽減することができるかもしれません。

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弁護士は依頼者の状況や希望に応じて、依頼者にとってベストな解決方法を提案してくれます。

法人破産を検討する際には、ぜひ弁護士に相談してみてください。

 
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