個人再生で行われる「履行テスト」とは?

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個人再生の手続には、他にはない独特のシステムがあります。
その1つが「履行テスト」です。

東京地方裁判所などで個人再生をするときに行われるものですが、「テスト」と聞いて不安になる方も多いのではないでしょうか?

「テストってどんなことをするの?」「筆記試験や面接をするの?」「どんな問題が出るの?」など、様々な疑問が生まれるかと思いますが、履行テストは筆記や面接などの試験ではありません。

この記事では、主に東京地裁で個人再生をする人のために、履行テストの内容や注意点を述べていきます。

1.個人再生と履行テストの関係

個人再生は、裁判所に申立てをして借金を大幅にカットしてもらった後、残った借金を原則3年程度かけて毎月少しずつ返済していく債務整理です。
つまり「返済」が前提にあるため、定期的な収入が継続する見込みがある人のみが個人再生を利用できます。

また、個人再生では「再生計画」という返済スケジュールのようなものを裁判所に提出し、認可してもらわなければなりません。

再生計画は、個人再生の申立人の収入や支出などを鑑みて、現実的に毎月継続して返済できるような金額やスケジュールを考え作成します。

しかし、書類上は問題なく見える再生計画ができたとしても、申立人が実際にそれを実行できるかどうかは別の問題です。
もし裁判所が再生計画を認可したにも関わらず、申立人が再生計画通りの返済ができない場合、債権者は弁済を受けられないことになってしまいます。

そこで、申立人の返済能力を確認するために、東京地裁などでは個人再生の手続の中に「履行テスト」が組み込まれています。

履行テストの有無や内容は裁判所によって異なりますが、立川支部を含む東京地裁では、基本的に全ての個人再生に対して履行テストを行っています。

東京地裁で個人再生をする場合、原則として弁護士が代理人である必要がありますが、それとは別に裁判所が「個人再生委員」という人を選任します。
履行テストはこの個人再生委員の指示に従って行うので覚えておきましょう。

【再生計画通りの弁済ができないとどうなるか】
個人再生後、債務者が再生計画を守らず支払いを滞納した場合、債権者は裁判所に個人再生の取り消しを求めることが可能です。
個人再生が取り消されると、減額されたはず債務が復活し、債務者は債権者から一括返済を迫られてしまいます。
こうなると現実的な選択肢は自己破産くらいしかないため、債権者と債務者がともに望まない結果に終わるでしょう。
参考:個人再生手続き後の支払い遅れにはどう対処すればいいのか

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2.履行テストの内容

ここからは、履行テストの具体的な内容について紹介します。

2-1.履行テストの具体的な方法

履行テストで債務者がするべきことは簡単で、個人再生委員が指定した口座に、指定期日までにお金を振り込むだけです。

振り込む金額は「個人再生後に毎月返済すると見込まれる金額」と同じ額です。

2-2.履行テストの期間

履行テストは、原則的に6ヶ月間行われ、毎月1回の振り込みを1ヶ月毎に行う必要があります。

ただし、個人再生委員が「この人には十分な弁済能力がありそうだな」と判断した場合は、6ヶ月に満たなくても早期に履行テストが終了される可能性があります。

なお、最初の振り込みは個人再生の申立てを行った後まもなく開始されるので、そのためのお金を確保しておかなければなりません。

2-3.納めたお金はどうなるか

振り込んだお金は、履行テストが終わった後で返還されます。

ただし、個人再生委員の報酬分は差し引かれてしまいます。
東京地裁の場合、報酬額は15万円です。

仮に毎月3万円×6ヶ月の履行テストが行われた場合、総振込額18万円から個人再生委員の報酬である15万円を引いた3万円が返還されます。

2-4.一括払いはできない

「毎月振り込むのは面倒だし、資金があるから一括払いしたい」と思う方もいるかもしれません。

しかし、履行テストは一時的な支払能力ではなく、継続的な支払能力をチェックするために行われるものです。
まとまった資金がある場合でも、一括払いは認められていません。

個人再生委員の指示に従って、毎月一定額を振り込むようにしてください。

3.履行テストに失敗するとどうなるか

先述しましたが、履行テストは個人再生の前提となる「個人再生後の返済能力」を確認するものです。

個人再生後は毎月少しずつ、3年程度の支払いが続きます。
長くても半年間の履行テストに対して継続的な振り込みができないような人は、個人再生後の支払いができないと判断されてもおかしくありません。

もし履行テスト中に滞納した場合、個人再生委員や裁判所からは厳しい判断が下され、個人再生の手続を打ち切られる可能性もあるでしょう。

仮に病気や事故などのやむを得ない事情で支払いができなくなった場合は、その事情をある程度は汲んでくれるかもしれませんが、過度な期待は禁物です。
特に連絡もせずに支払いを滞納すると、致命的な結果になる可能性が高いと思ってください。

もし、履行テストの支払いが期日通りにできない見込みがある場合は、すぐにでも弁護士や個人再生委員に連絡し、しっかりと事情を話すなどして誠意を見せましょう。

それでも厳しい評価をされるかもしれませんが、黙って支払いを遅らせるのは絶対に避けてください。

4.履行テスト対策|個人再生の前に弁護士へ相談を

履行テストは指定日に指定額を振り込んでいくだけのものですが、振り込みを忘れると個人再生そのものに失敗する可能性があるほど重要なものです。

東京地裁では、原則的に弁護士に依頼して個人再生をすることになります。
個人再生を行う前に、履行テストはいつくらいに行われそうなのか、振込額はいくらになりそうなのか等を聞いておき、準備をしておくと良いでしょう。

履行テストに限らず、個人再生には注意点がたくさんあります。
個人再生を成功で終わらせるために、弁護士とよく相談することをお勧めします。

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