免責審尋とは?準備事項や聞かれる内容などについて解説

★ お気に入りに追加

自己破産の申立後、弁護士から「免責審尋が行われるので裁判所に来て下さい」と言われるケースがあります。

免責審尋とは、裁判官が破産者を免責するどうか判断するために質問する手続きです。自己破産では「免責」を受けられないと借金がなくならないので、免責審尋は非常に重要です。

以下では自己破産の免責審尋について、何が行われるのか、準備すべき事項や聞かれる内容、対処方法などを説明していきます。

1.免責審尋とは

免責審尋とは、裁判官が破産者と面談をして、免責を認めて良いか判断するためにいろいろな質問をする手続きです。

個人の自己破産では、破産手続き(財産換価と配当)が終わった後に裁判官が破産者を免責すべきかどうか判断します。

1-1.免責審尋の重要性

自己破産手続きでは、破産者に「免責不許可事由」がない限り免責が認められることになっています。
そこで、免責不許可事由のない方の場合、免責審尋をそれほどおそれる必要はありません。どのような答えをしても、だいたい免責してもらえます。

一方、免責不許可事由がある場合、裁判官に「裁量免責(裁判所の裁量で特別に免責を認めてもらうこと)」をしてもらわないと免責を受けられません。

免責審尋の結果は裁判官の判断へ大きな影響を与えるので、非常に重要です。

免責不許可事由とは、ギャンブルや浪費、投資の失敗や偏頗弁済(一部の債権者にのみ返済すること)、財産隠しなどの事情です。

こういった事情がある方は免責審尋の際に特に厳しく質問を受けることになるので、あらかじめしっかり答えを考えてから臨むべきです。

1-2.免責審尋の方法

免責審尋の方法は、各地の地方裁判所によって異なります。
東京地裁ではすべてのケースで免責審尋を実施しますが、免責審尋はなく、書面審理のみで免責判断を行う裁判所もあります。

また、免責審尋が行われる場合であっても、裁判官と破産者が一対一で個別に実施するケースもあります。

また、1つの部屋に多くの破産者を入れて集団で免責審尋が行われるケースもあります。

通常のケースでは書面審理や集団審尋にしていても、免責不許可事由のある破産者の場合にのみ個別審尋にしている裁判所もあります。

2.免責審尋の進め方

免責審尋の進め方は、同時廃止と管財事件で大きく異なります。

2-1.同時廃止の場合

同時廃止とは、財産がほとんどない方が破産する場合の簡単な破産手続きです。

この場合、破産手続きは開始とともに終結するので、破産管財人が選任されません。

管財人が破産者と面談をして話をしたり、破産者の態度を見極めて裁判所に意見を出したりすることもありません。

裁判所自身が独自に免責を認めるかどうかを決めなければならないので、判断の資料として免責審尋を行います。

同時廃止の場合、破産手続き開始決定後に「免責審尋期日」が指定されるので、破産者は裁判所に出頭しなければなりません。

その日には裁判官からあれこれと質問を受けることになります。

2-2.管財事件の場合

管財事件とは、破産者に一定以上の財産がある場合や重大な免責不許可事由がある場合に選択される破産手続きです。

管財事件の場合、破産管財人が選任されて管財業務を進めます。

その間に破産管財人は破産者と面談を行って様子を観察したりこれまでの経緯を詳しく確かめたりします。

特に免責不許可事由がある場合、破産管財人は破産者を月に1回程度事務所に呼んで、生活状況を尋ねたり家計簿を提出させたりします。

そして破産手続きを終結させるとき、破産管財人は裁判所に対し、破産者を免責させるべきかどうかの意見書を提出します。

裁判所はその意見書を参考に免責の判断を行い、多くのケースでは破産管財人の意見に即した判断がなされています。

免責審尋については、一般的には債権者集会が終結した後に、簡単に裁判官から債務者へ簡単な質問などが行われる程度です。

なお、同時廃止と管財事件については以下の記事をご覧ください。

関連記事
自己破産における同時廃止と管財事件の違い
「自己破産って、よくわからないけど借金がなくなるんでしょう?」このような認識の人は案外多いものです。 「自己破産手続…

3.免責審尋で聞かれる内容

免責審尋期日には、どのようなことを聞かれるのでしょうか?
ケースにもよりますが、だいたい以下のようなことを聞かれるケースが多数です。

  • 破産や免責の意味について
  • 本籍地や住所、氏名などの基本事項について
  • 借金ができた経緯や理由
  • 借金してしまったことについてどう考えているのか、反省しているか
  • なぜ借金してしまったと考えているか
  • 今後は借金をしないで生活出来るのか
  • どのようなことに注意して生活できるか
  • 今までと違うところはあるか
  • 免責不許可事由がある場合、なぜそのような行動をとったのか
  • ギャンブルや浪費をやめられるのか
  • ギャンブルや浪費をやめるためにどのような工夫をするのか

集団審尋の場合には、裁判官が出席した破産者に順番に答えを述べさせるケースが多数です。

人数が多い場合、裁判官から指定されなければ何も答えずに済む場合もあります。

4.免責審尋の流れ

以下では免責審尋の大まかな流れを示します。

4-1.個別審尋の場合

裁判官と破産者が一対一で対応する個別審尋の場合、以下のような流れになります。

①裁判官のいる部屋に入る
②個別に質問を受け、回答する
③終了
④免責の判断
⑤その後、官報に公告

4-2.集団審尋の場合

集団審尋の場合の流れは以下の通りです。

①破産者が集団で待機する
②裁判官が部屋に入ってくる
③破産者が順番にあてられて回答する
④終了
⑤免責の判断
⑥その後、官報に公告

5.免責審尋を受ける際の注意点

以下では免責審尋を受ける際の注意点を確認していきます。

5-1.服装

免責審尋に出席する際、服装に決まりはありません。服装によって免責されるかどうか決まることは一切ないので安心しましょう。

特に集団審尋の場合にはたくさんの破産者にまぎれるので、よほど奇抜な服装でなければ注目されることはほとんどありません。

とはいえ、シャツと長ズボンなど、きちんとした格好をしていった方が良い印象を与えられるでしょう。

5-2.持ち物

事前に出頭者カードを受け取っていたら、持参します。他には特に必要なものはありませんが、念のため身分証明書を持参すると良いでしょう。

なお、自己破産手続きを弁護士に依頼していない場合は、今まで提出した書類の控えや裁判所から届いた免責審尋の呼出状も必要です。

5-3.時間、場所

免責審尋期日については、事前に時間場所を指定されます。時間は平日の午前か午後、場所は地方裁判所内のどこかの部屋です。

例えば、東京地裁の場合、少額管財は東京家裁・東京簡裁・東京地裁合同庁舎5階で行われ、同時廃止は東京高裁・東京地裁・東京簡裁合同庁舎6階で行われます。

申立代理人の弁護士から連絡を受けるので、間違いなく指定された日時に指定された場所へ出頭しましょう。

遅れると「いい加減な人」と思われて印象が悪くなるので、10分前には到着しているように準備すべきです。

5-4.欠席

免責審尋期日には、破産者本人が必ず出席しなければなりません。破産申立てを弁護士に依頼していても同じです。

弁護士は一緒に出席してサポートしてくれますが「代わりに免責審尋に行ってもらう」ことは不可能です。

何の連絡もせずに欠席すると本当に免責不許可にされてしまうおそれがあるので、絶対に避けるべきです。

どうしても都合がつかない場合、早めに申立代理人の弁護士に伝えて日にちを変更してもらいましょう。

6.まとめ

免責審尋で「裁判官と面談」と言われると、多くの破産者の方が萎縮してしまいますが、おそれる必要はありません。

申立代理人の弁護士がいたら、事前にどのようなことを聞かれそうか尋ねることもできますし、不安な気持ちを打ち明けて相談することも可能です。

免責審尋が原因で実際に免責不許可になるケースはあまりありませんが、無断欠席や遅刻は厳禁です。最低限のマナーを守りつつ、免責審尋を切り抜けて無事に免責許可を勝ち取りましょう。

債務整理に強い弁護士が無料相談いたします

借金返済ができず、滞納・督促でお困りの方は、債務整理に強い弁護士にご相談ください。自己破産、個人再生、任意整理、過払い金請求、法人破産などで、借金問題を解決できる可能性があります。

弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

  1. 毎月の借金の返済が苦しい/借金が一向に減らない
  2. 債務整理したいが自宅だけは手放したくない
  3. 連日の督促・取り立てで精神的につらい
  4. 会社が倒産したので破産処理をしたい

債務整理に強い弁護士に相談・依頼することで、厳しい督促が止まり、難しい手続きもサポートしてもらえます。

1人で悩まず、今すぐ債務整理に強い弁護士にご相談ください。

都道府県から債務整理に強い弁護士を探す

Cafeおすすめ! 【全国対応】債務整理に強い弁護士
弁護士法人イストワール法律事務所
弁護士法人イストワール法律事務所
弁護士法人イストワール法律事務所 弁護士法人イストワール法律事務所

お客様の借金の状況を細かくお伺いした上で、最適な債務整理方法をご提案いたします。

お客様の借金の状況を細かくお伺いした上で、最適な債務整理方法をご提案いたします。

借金に関する悩み事は、家族にすら話しにくくて一人で抱え込んでおられる方もいるかと思います。そんな方の借金問題を最適な方法で解決して、人生を再出発できるようしっかりとサポートいたします。
お電話でのお問い合わせはこちら
050-5267-6263
[電話受付]毎日 9:00~21:00
電話で相談する 弁護士詳細情報はこちら 弁護士詳細情報はこちら
この記事が役に立ったらシェアしてください!