債務整理をすると掲載されるブラックリストとは
借金の支払いができないという方の中には「ブラックリストへの掲載」という話が気になり、債務整理に踏み切れない方もいらっ…[続きを読む]
「闇金」とは、簡単に言えば違法な金融業者のことです。
闇金からお金を借りてしまうと、大きなトラブルに巻き込まれます。
「少額しか借りてないから大丈夫」「すぐに返せば問題ない」と思っていても、闇金の金利は文字通り法外です。
元本が少額であっても雪だるま式に利子が増えていき、あっという間にとんでもない金額の借金を背負うことになってしまいます。
また、金銭面以外の部分でも闇金は悪質です。返済の執拗な催促や、返済を遅延させる妨害などを行ってくることがあります。
闇金と関係を持ってしまった場合、一般人が自力でトラブルを解決することは現実的ではありません。
法律のプロである弁護士の力を借りる必要がありますが、そもそも闇金とはどういったものなのでしょうか?
この記事では、闇金の概要と対策についてご紹介します。
目次
まずは、闇金とは何かを知っておきましょう。
闇金とは、違法に貸金業を営んでいる業者や、出資法に定められた上限金利を超えた金利で貸金業を行っている業者のことです。
闇金からお金を借りると通常よりも高い金利となるため、トータルの返済額が上がってしまいます。
「金利が高い業者からわざわざお金を借りる人などいない」と思う方も多いでしょう。
しかし、闇金からお金を借りてしまい、身を滅ぼしてしまう人がいるのも現状です。
なぜ闇金からお金を借りてしまうのでしょうか?
通常、金融業者からお金を借りるときには審査があります。
しかし、闇金の審査は甘いため、合法的な金融業者から融資を断られてしまった人でもお金を借りることができます。
このため、例えばブラックリストに載ってしまってお金を借りられない人が、お金に困って闇金を頼ることがあるのです。
闇金側もこれを理解しており、ブラックリストに載っている人に営業をかけることもあります。
例えば、自己破産や個人再生をすると、住所や氏名が官報に掲載されて公告されます。
官報を読む人などほとんどいないため、官報のせいで破産や個人再生のことが周囲にバレることはほとんどありません。
しかし、闇金業者が官報を見て、自己破産や個人再生をした人に近づいてくる可能性はゼロではありません。
このため、自己破産や個人再生の後でお金に困っている人が、つい闇金に手を出すことは十分ありえます。
(ブラックリストや官報についてはリンク先をご参照ください。)
闇金業者は「自分は闇金業者ですよ」と看板を出しているわけではありません。
中にはお金を貸してくれる業者が闇金業者であると知らずにお金を借りてしまう人もいます。
特に近年は「ソフト闇金」などと言って、柔和で親切かつ親身な態度を装って、金利も他の闇金に比べて安くしている闇金業者がいます。
審査が甘くて金利が若干高い程度であれば、闇金業者と思うことなくお金を借りてしまう人もいるでしょう。
金利が高い程度なら、すぐにお金を返してしまえば問題ないように思えます。
しかし、闇金には違法な金利はもちろん、それ以外にも危険な部分があるのです。
当然ですが、まずは金利です。
年20%を超える金利は違法ですが、闇金はブラックリストに載っている人の弱みに付け込んで、年利換算で数千%にもなる金利でお金を貸すこともあります。
「流石にそんな条件でお金を借りる人などいないのでは?」と思う人が大半のはずです。
しかし、年利ではなく月利などで言われてしまうと、頭の中でパッと年利に換算することは難しいのではないでしょうか?
特に闇金業者は「トイチ」「トサン」「トゴ」などの言葉で金利を表現します。
それぞれ以下のような意味です。
仮にトイチ(複利)で100万円借りた場合、1ヶ月後の返済額は133万1000円となります。
100日後には約260万円と、借りた額の2.5倍を超えて膨れ上がってしまうので、いかに恐ろしい金利なのかがわかるはずです。
闇金からの借金を返済しないままだと、違法な取り立てが行われます。
例えば以下のような取り立てです。
近隣で騒ぐと警察へ通報されるおそれがあるため、最近は携帯電話などを使った陰湿な嫌がらせが増えているという一部情報もあります。
闇金の目的は、法外な金利を長期にわたって回収することです。
1回で返済されてしまうと、まだ金利で借金が膨らんでいない状態のままです。
そのため、できるだけ金利を膨らませてから回収しようと企んでいます。
こういった事情から、債務者が返済しようとしても難癖をつけて受け取らないことが往々にしてあります。
例えば「今担当者がいない」などと言って、持参したお金を受け取らないケースがありえるのです。
また、受け取らないだけでなく「押し貸し」によって、無理矢理借金を作らされることもあります。
勝手にお金を振り込んで「利息をつけて返せ!」と迫るわけです。
闇金は常に相手に借金がある状態を作り出し、真綿で首をじわじわ絞めるような手法を好んで使います。
一度関わりを持ってしまった場合、長期間付きまとわれる可能性が高いです。
闇金からの借金が返済できない状態になると「支払いを待ってやるからコレをしろ」「少し利息をまけてやるからアレをしろ」と、何らかの犯罪行為に加担させる闇金もいます。
闇金が行う犯罪の例としては、以下のものが挙げられます。
当然ながらどれも違法行為であり犯罪です。逮捕されると刑事罰が待っています。
闇金と関わると闇金にとって都合のいいコマにされてしまうことがあるため、絶対に関わりを持ってはいけません。
このように、闇金からお金を借りてしまうと身の破滅の恐れさえあります。
しかし、万が一お金を借りてしまった場合、何とかして解決しなければなりません。この場合は弁護士に相談をしてみることをお勧めします。
闇金業者は非合法な存在なので、強引な取り立てをすると逮捕されるおそれがありますし、警察に捜査されると余罪を追求されるおそれもあります。
また、裁判になった場合は、違法行為をしている闇金業者が勝てる見込みはありません。
闇金は法律を破っているため、法律の専門家には太刀打ちできないのです。
そのため闇金は、法律の専門家である弁護士が債務者の味方になることを嫌います。
弁護士が介入した途端、闇金業者にとっては、債務者との関係を維持するよりもデメリットの方が大きくなります。
下手をすると貸したお金を全く回収できなくなるうえに逮捕されるので、闇金にとって弁護士は天敵なのです。
【闇金業者と弁護士がグルになることも?】
漫画やドラマのような話ですが、弁護士が闇金業者とグルになっていることもあるようです。特に闇金業者から紹介された弁護士は、ほぼ間違いなく闇金業者とグルであると疑ってください。そもそも弁護士ですらない可能性もあります。
グルになった弁護士は高額な弁護士費用を要求し、相談者を更に搾り取ろうとします。闇金業者から紹介された弁護士ではなく、自分で探した弁護士へ相談することをおすすめします。
警察は「民事不介入」といって、民事事件には対応してくれないことが多いです。
そして借金は民事事件なので、警察に相談しても早急な解決は見込めないと思ってください。
物を壊される、強迫されるなどすれば刑事事件となるので話は別ですが、闇金業者も警察が出てくるのは困るため、刑事事件にならないような方法で債務者を追い込もうとします。
このため、闇金との関係を解決するのは弁護士に相談するのが一番なのです。
闇金問題の解決を弁護士に依頼した場合、業者1件あたり3~6万程度のことが多いようです。
借金で困っている人にとっては高いと感じるかもしれませんが、違法な金利を払い続けることを考えると、弁護士に依頼をして解決した方がお得です。後払いや分割払いに応じてくれる弁護士もいます。
また、闇金問題から解放されれば、そもそもこれまで闇金に支払っていたお金を弁護士費用に充てることもできるはずです。
闇金には絶対に関わるべきではありませんが、万が一関わってしまった場合は、弁護士に相談してください。
闇金は違法行為に長けています。自分だけで解決しようとすると墓穴を掘ってしまう可能性があります。
法律のプロである弁護士に依頼して、適切に関係を絶ってもらえば、報復を受ける可能性を抑えつつ借金を解決してくれます。
なお、弁護士に相談する場合は、闇金から紹介された弁護士は避けて、闇金対応に強い弁護士を自分で探すようにしましょう。
相談が早ければ早いほど、闇金による被害を抑えることができます。
一刻も早く弁護士までご相談ください。