FXで大損をした多額の借金は自己破産で解決可能?

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FXによる資産運用は、レバレッジをかけることで、手持ちの資金額以上の投資をすることが可能になります。
そのため、成功した場合には莫大な利益を得られる可能性があります。

しかしその反面、FXに失敗した場合には、身の丈を超える借金を背負わされてしまうこともあります。

FXで巨額の借金を背負ってしまった場合、通常の労働収入だけで借金を完済することは非常に困難です。

そうは言っても、「FXの借りはFXで返す」とばかりにさらにFXにお金をつぎ込むと、借金の泥沼にさらに深くはまってしまうことになりかねません。

FXの借金を自力で解決することは難しいので、早急に自己破産などの債務整理を検討しましょう。

この記事では、FXで借金を作ってしまった人がどのようにして借金問題を解決すれば良いかについて、自己破産の手続きを中心に解説します。

1.FXの借金を完済するのは困難

FXで作ってしまった借金を、どうにかして自分だけで返そうと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、現実的には非常に困難といえます。

その理由は以下のとおりです。

1-1.労働収入だけでは返済が追いつかない

FXのレバレッジ取引では、想定外に相場が急変動した場合、短期間で巨額の損失を被ってしまう可能性があります。

余裕資金の範囲であればあまり問題はありませんが、借金にまで至っている場合、事態は深刻です。

労働収入で地道に返すという手段もありますが、借金が多額に渡る場合には、労働収入だけでは返済が追いつかない可能性が高いでしょう。

1-2.FXで負け分を取り返すのは非常に難しい

それならばFXで負け分を取り返せば良いのではないか、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それは危険なギャンブラーの思考に陥ってしまっていると言わざるを得ません。

FXで借金を背負う状態にまで至ってしまった場合、手元の資金はほとんどない状態になってしまっていることでしょう。

毎月の労働収入などからFXの元手を捻出するとしても、元手が非常に少ない状態からのスタートになってしまいます。

そこから借金を完済するところまで回復するためには、文字通り勝ち続けなければなりません。
しかし、その可能性はきわめて低いと言わざるを得ないでしょう。

また、FXで借金を作ってしまう状況に追い込まれる方は、その後FXを続けたとしても、さらに負ける可能性が高いといえます。

たとえば、

  • 身の丈に合わない取引をしてしまう(資金管理不足)
  • 期待値の低い取引をしてしまう
  • ギャンブルの快感に捕らわれている

などに心当たりのある方は、自分がそもそもFXに向いていない性格であることを疑った方が良いかもしれません。

もしFXに向いていないことを悟った場合は、自己破産で一度借金をリセットして、自分を見つめ直すところから始めましょう。

2.FXの借金は自己破産で解決

FXで借金を作ってしまった場合には、弁護士に相談をして自己破産をすることがおすすめです。

2-1.自己破産とは?

自己破産とは、借金を返せなくなった債務者が裁判所に申し立てて、財産を処分する代わりに借金を全額免除してもらう方法です。

自己破産手続では、破産者の所有する財産を、生活に必要な一部の財産を除いてすべて処分し、その代金が債権者に対して公平に配当されます。

免責(裁判所が借金の免除を認めること)を受けることで、破産者の債務は全額が免責されます。

このように自己破産は、裁判所における法的な手続きによって破産者を債務の負担から解放し、破産者の生活を立て直す強力な制度です。

2-2.自己破産をしてFXの借金を全額免除可能

FXで借金を作ってしまった場合、借金の金額は非常に高額になってしまうことが多いでしょう。

その場合、自己破産をして借金の全額を免除してもらうことが、債務者にとってもっとも有利となる可能性が高いです。

自己破産以外の債務整理手続きとしては、任意整理と個人再生があります。
任意整理と個人再生にもそれぞれメリットはありますが、借金の全額免除が認められるのは自己破産のみです。

借金の金額が巨額に及んでしまっている場合には、まず自己破産が第一の選択肢となるでしょう。

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2-3.自己破産をする際の注意点

自己破産をする場合、もっとも注意しなければならないのは、所有する財産の大部分が処分されてしまうという点です。

特にFXで借金を作ってしまった人の中には、それまではある程度収入があり、マイホームなどの資産を所有しているという場合もあるかもしれません。

その場合、自己破産をすると、住んでいるマイホームを手放さなければならず、自分や家族の生活に大きな影響が出てしまいます。

もしマイホームを手放さずに借金を減額したいという希望がある場合には、個人再生手続の中で「住宅資金特別条項」の制度を利用するという手段もあります。

マイホームなど、手放すわけにはいかない資産があるという場合は、個人再生手続の利用もご検討下さい。

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3.FXの借金は免責不許可事由に該当

一方で、FXで作ってしまった借金を自己破産により免責してもらいたい場合、「免責不許可事由」に注意する必要があります。

3-1.免責不許可事由とは?

破産手続きでは、破産者の債務全額の免責が認められることが原則です(必要的免責)。

しかし、破産法252条1項各号には、破産者の免責を認めることが適当でない例として、必要的免責が認められないパターンが列挙されています。これを「免責不許可事由」といいます。

免責不許可事由の一つとして、以下の行為が挙げられています。

破産法252条1項4号
浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。

FXは、勝ち負けに対してお金を賭け、勝敗に一喜一憂するという意味では賭博に近い「射幸行為」ということができます。

つまり、FXで巨額の借金を作ってしまったことは、破産法252条1項4号の免責不許可事由に該当します。

したがって、FXで作ってしまった巨額の借金がある場合には、自己破産をしても必要的免責は認められません。

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3-2.初回は裁量免責が認められる可能性

ただし、免責不許可事由に該当して必要的免責が認められないとしても、裁判所の裁量によって免責が認められる場合があります。

これを「裁量免責」といいます。

破産法252条2項
前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合であっても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる。

実務上は、FXで借金を作ってしまった場合であっても、初回の破産であれば裁量免責が認められることがほとんどです。

もっとも、破産者としては裁判所に対して、「二度と同じ原因で借金を繰り返さない」という姿勢を見せる必要があります。

そのため、弁護士と相談をしながら、裁判所から行われる質問などに対して誠実に対応することが重要です。

3-3.2回目以降は裁量免責が認められない場合も

1回目の自己破産では免責が認められやすいですが、2回目以降の自己破産をする場合、裁量免責の判断がいっそう厳しくなります。

1回目の自己破産で免責が確定してから7年以内に再び自己破産をした場合、射幸行為に関する免責不許可事由とは別の免責不許可事由にも同時に該当してしまいます。

破産法252条1項10号
次のイからハまでに掲げる事由のいずれかがある場合において、それぞれイからハまでに定める日から七年以内に免責許可の申立てがあったこと。
イ 免責許可の決定が確定したこと 当該免責許可の決定の確定の日

複数の免責不許可事由が存在する場合には、裁量免責が認められにくくなります

特にFXの常習性がある人は、また同じ失敗を繰り返して再び借金を背負ってしまう可能性が高いでしょう。

ただでさえ2回目以降の自己破産では裁量免責が認められにくくなる上、それに加えてFXの失敗を全く反省していないと裁判所に捉えられてしまうと、破産者にとっては非常に不利な状況になってしまいます。

もし1回目の自己破産で裁量免責を認めてもらうことができたら、FXから足を洗い、同じ失敗を繰り返さないように努めることが賢明でしょう。

4.自己破産は弁護士に相談

自己破産を検討する際は、弁護士に相談をすることをおすすめします。

自己破産を行う場合、裁判所に対して破産手続開始の申し立てを行う必要があります。
債務者が一人で申し立ての準備をするのはたいへんですので、法律の専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。

また、自己破産をする際には財産が処分されてしまうこと、免責不許可事由があることなど、注意しなければならない点があります。

弁護士に相談をすれば、自己破産を利用することができるのか、もっと他に良い手段はないかなど、借金問題を解決するための最適な方法についてアドバイスを受けることができます。

もしFXで借金を抱えてしまった場合は、お早めに弁護士にご相談ください。

5.まとめ

今回はFXでの大損を原因とする借金の解決方法について解説してきました。
FX取引に失敗した場合、借金を返すことが非常に困難になってしまいますので、何らかの対処をする必要があります。

FXの借金については、弁護士に相談をして、自己破産などの債務整理を行うことをおすすめします。

自己破産で借金をリセットすることができたら、FXで稼ぐということは諦めて、別の堅実な道を探すことが賢明です。

FXだけが稼ぐ道ではありませんので、しっかり自分と向き合って今後の方針を考えましょう。

借金問題を抱えている方は、ぜひ一度弁護士にご相談ください。

 
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