自己破産した人と結婚したら不利益はあるのか?

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もし、結婚予定の彼氏や彼女が過去に自己破産していたことが分かったら、あなたはどうしますか?

自己破産をした人は、日常生活でさまざまな制限を受けるイメージがあるかと思います。後悔したくないから、と結婚を躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、自己破産をすると生活に様々な制約がでてきます。では、具体的にはどのようなリスク・デメリットがあるのでしょうか。

今回は、自己破産者と結婚する場合のリスクについて解説したいと思います。

1.破産者の財産が処分される

自己破産は、裁判所に破産申立をして免責許可をもらい、全ての借金をゼロにするという手続きです。

これにより、確かに借金は免責されますが、良いことばかりではありません。
所有する貯金・所有物が財産とみなされた場合、その財産は処分するために没収されてしまいます。

つまり、原則として、自己破産すると一定を超える財産は処分しなければならないのです。

破産法では、「破産手続を行っても持ち続けられる財産(自由財産)」をあらかじめ決めています。
持ち続けることが認められる財産は以下のとおりです(なお、自由財産の基準については、各裁判所によって異なる場合があります)。

  • 99万円未満の現金
  • 残高が20万円以下の預貯金
  • 解約返戻金が20万円以下の生命保険
  • 自宅の敷金
  • 査定金額が20万円以下の自動車
  • 電話加入権
  • 見込額の8分の1相当金額が20万円以下である退職金
  • 見込額の8分の1相当金額が20万円を超える退職金の8分の7
  • 生活に必要な家財道具 など

つまり、自己破産をすると、生活必需品の他は、99万円までの現金や20万円以下の預貯金しか手元に残せないことになります。
破産直後の結婚相手は、基本的に貯金・資産をほとんど持ち合わせていないということになるでしょう。

2.一部の職業が制限される

また、自己破産の手続き期間中、免責決定があるまでは一定の職業に就くことができません。下に一例を挙げてみます。

弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、公安委員会委員、公正取引委員会委員、宅地建物取引業者、証券会社の外交員、商品取引所会員、貸金業者、警備員、質屋、生命保険募集員、損害保険代理店、信用金庫等の会員、役員、一般労働派遣事業者とその役員、日本銀行の役員、旅行業者

また、以下に挙げた役割は、免責決定があるまではすることができません。

代理人、後見人、後見監督人、保佐人、補助人、遺言執行者

3.ブラックリスト状態となる

無事に破産手続きが完了しても、破産してから最大10年間は、自己破産をした事実が信用情報機関に登録されるので、クレジットカードを作ったりローンを組んだりすることが難しくなります。

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3-1.ローンの審査に通らない

自己破産した者の履歴が信用情報機関に残っている限り、自己破産直後にローンを組むのは非常に難しいと言わざるを得ません。

例えば、免責許可決定後に、自動車を保有するための選択肢は、以下の4つに絞られます。

  • 現金で購入する
  • 「自社ローン*1」を組む
  • 自己破産後、最長10年経過してから(信用情報機関の記録が消えてから)自動車ローンを組む
  • 自己破産者でない家族や配偶者が自動車ローンを組む

同様に、破産者本人が住宅ローンを組むことも大変難しくなります
気に入った物件を探し出し、いざ購入と思い立ち住宅ローンを組もうとしても、審査で落ちてしまいます。

つまり、破産者と結婚しても、住宅はおろか自動車の所有もままならないのです。

ただし、配偶者の協力があれば、家族名義のローンを組むことは可能です。

*1 中古車販売店が独自に設定するローン。過去の信用情報と関係なく借りられる可能性はあり。

3-2.クレジットカードが持てない

ローン同様、信用情報機関に記録が残っている間、破産者がクレジットカードを作ることは難しいでしょう。

しかし、結婚をした場合、配偶者が持っているクレジットカードの家族カードを結婚相手に作ってあげることは可能です。
家族カードでは、原則として、審査を受けるのはカードの申請者本人であり、発行を受ける結婚相手ではありません。家族カードの債務の責任の所在も、あくまで申請者本人となります。

本会員の信用情報に問題がなければ、家族カードが発行される可能性は高いでしょう。

また、もし家族カードの審査に落ちてしまったとしても、デビットカードなら破産者も問題なく作ることが可能です。

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【結婚して姓が変わったら審査に通るようになるの?】
自己破産によりブラックリストに載ってしまった場合には、信用情報機の審査に引っかかってしまうことは前述しました。

では、結婚して、姓が変わったら審査に通るようになるのでしょうか?
結論から言うと、残念ながらそれは無理な話です。金融機関としては、名前が変わることは織り込み済みなので、各金融機関はローンやカードの申込書で申込者の旧姓を書かせたり、運転免許証などの本人確認書類の提示を求めたりします。
もし、故意に旧姓を隠してカードローンに虚偽の申し込みをしてバレた場合は、審査がすぐに打切りになります。仮に審査が通ったとしても、その後虚偽がバレた場合、最悪、訴訟されることになるかもしれません。

4.子供ができた時の制約

子供ができると、出産費用から学費まで、養育費・教育費がかさみます。

結婚相手が自己破産をしていると、破産の履歴がブラックリストから消えない限り、保証人となることができなくなる可能性があります。
従って、結婚相手が、奨学金の保証人となることができない可能性は高いです。

ただし、配偶者のもう一人が保証人となることは可能です。

同様に、破産の履歴がブラックリストから消えない限り、破産者名義での教育ローンは組めません。
一方で、学資保険については、少なくとも自己破産を理由に断られることはないでしょう。

5.自己破産者との結婚リスクまとめ

法律上、自己破産した人が結婚してはいけないという決まりはありませんし、自己破産の申立をした裁判所が、その事実を触れて回るなんてこともありません。
結局、当事者2人が結婚する気になりさえすれば、自己破産は何の障害にもならないのです。

本記事を読んで、もしかしたら、自己破産者との結婚にはリスクがあるし、結婚は止めようと感じてしまう方がいらっしゃるかもしれません。

確かに、配偶者が自己破産者であることに関し、間接的な影響はあります。
しかし、肝心なのは、自己破産の原因でしょう。

日本弁護士連合会のデータ「2014年破産事件及び 個人再生事件記録調査」 によれば、自己破産の原因のトップは、「生活苦・低所得」で、60.24%にのぼります。自己破産の原因は、必ずしも浪費やギャンブルなどではないことが分かるでしょう。

自己破産をしたならば、その破産者の借金は今現在ゼロのはずです。ブラックリストへの掲載も、いつかは消えます。

自己破産した人との結婚を考えると、リスクについて不安に感じているかもしれませんが、その後の家族が何もできなくなるわけではないのです。今後も今の彼氏や彼女と協力して一緒に歩むことができるかどうか、後悔しないようにじっくり考えることが大切です。

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