老後に「親子共倒れ」にならない方法

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高齢世帯の貧困というと、高齢者しかいない独居老人または高齢の夫婦というイメージはありませんか?

しかし、現在顕在化しているのは、高齢者と壮年で未婚の子どもが同居している世帯の貧困です。リストラや親の介護で高齢の親と同居した後に、親子が困窮してしまうケースが散見されます(こういったケースを「親子共倒れ」といいます)。
また、学生の身分が終わって働く能力があるにもかかわらず、親の収入に頼って生活している人のことを表す「パラサイト」という言葉もあります。

この記事では、壮年未婚者と同居している高齢世帯の貧困状況の解説と、貧困からの解決方法の提案を行っていきます。

1.親と同居している未婚者の現状

冒頭で述べたパラサイトとは、「基礎的生活条件を親に依存している可能性のある者」のことをいいます。

親と同居している壮年(35~44歳)の未婚者の数は、2016年に288万人となり、前年から減少したものの高い水準で推移しています。
このうちパラサイト状態にある者の数は、2016年に52万人となりました。前年から減少したものの、かなりの人数に上ります。

しかし、この世代で親子共倒れになる可能性がある者の数は、2010~2016年にかけて3分の2まで減ったと言われています。

以上のことから、壮年未婚者が親と同居している世帯で経済的な破綻のリスクを抱えている家庭の絶対数は減少していることがわかります。

しかし、そういう世帯があるということだけでも問題です。超高齢社会の日本においては、自分の老後にリスクが存在するというだけで不安になる人が多いからです。

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壮年の子を扶養している親(老齢)の世帯では、子の年齢が上がるにつれて、親が現役を退き年金で生活しているか、老体にムチを打って働いて子を養っていることが考えられます。
これを証明するかのように、ある住宅地で民生委員協議会とNHKが共同で行った調査によると、子供と同居している高齢世帯は5世帯に1世帯以上の割合で存在し、そのうち主な収入源が「親の年金」と回答した世帯は4割にもなったそうです。

高齢の親と現役世代の子どもが同居しているといっても、必ずしも子どもが親を扶養しているとは限らず、年金で壮年以降の子を扶養している高齢者がいることが、様々な調査から判明しています。

2.「親子共倒れ」の原因

このように、高齢者が壮年未婚者と同居している家庭では、困窮しているケースが散見されます。

なぜそういった家庭が貧困状態になるのか、以下で理由を見ていきましょう。

2-1.親の年金の問題

平成28年度に行われた生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、高齢の夫婦2人が必要な生活費は、最低でも月額22.3万円になるそうです。

それに対し、公的年金の平均支給額は23万円です。年金だけではギリギリの生活しかできないことになります。

年金でやっと生活している高齢夫婦世帯に1人でも扶養家族(この場合は壮年未婚者である子)が増えると、その家族のための生活費が発生します。結果的に貧しくなってしまうのは火を見るより明らかです。

2-2.子の雇用状況

働ける世代の子であっても、そもそも働ける環境にいられるとは限りません。

日本の非正規雇用は37.3%と高い水準になっているため、多くの人は不安定な状態で働いていることになります。派遣切りされた結果仕事を失う人も多いのか、親と同居している壮年未婚者の失業率は10.4%にも上ります。
失業した結果、親の年金に頼る生活をしている壮年未婚者もいると考えられます。

2-3.行政の問題

行政がメインに行なっているのは、孤独死を防ぐための高齢者対策です。これは主に1人暮らしの高齢者が対象となっています。
このため、成人した子と同居している高齢者世帯については、どうしても対応が後手に回ってしまいます。

また、子が非正規雇用やパートなどで多少なりとも収入がある場合、生活保護の受給要件に該当しにくいため行政が援助できないという問題もあります。

いっそのこと親と子が別居すれば、子が働いて自活し、親世帯が生活保護に入るという手段が可能になります。
しかし、高齢者の中には健康不安を訴える人が多いのが実情です。子に介護をしてもらう必要がある人もいますし、自分が突然の病気で倒れて発見されず亡くなってしまうことを不安視する人もいます。健康上の理由で貧困を我慢しながら子との同居を続ける高齢者も多いようです。

 

以上で、貧困の実情と貧困にならざるを得ない理由はお分かりいただけたと思います。

では、どのようにすればその状態を改善できるのでしょうか?

3.壮年未婚者と同居する高齢世帯のための貧困対策

3-1.生活困窮者自立支援制度の利用

平成27年4月から、生活困窮者自立支援制度が始まりました。
これは、「現在は生活保護を受給していないが、生活保護に至るおそれがある人で、自立が見込まれる人」を対象にした制度です。

働きたくても働けない人や、住むところがない人など、貧困にまつわる様々な相談に乗ってくれます。この制度の最大の特徴は、困窮者1人1人にマッチした支援プランを考えてくれることです。

例えば「他人とのコミュニケーションに不安があって働くのが難しい」人の場合、半年以上のプログラムでコミュニケーション能力を養いながら、同時に職探しのサポートを受けられます。就労のための訓練、就労の場所の提案、家計の見直しから衣食住の提供まで、カバーしてくれる範囲は非常に広いことも特徴です。

生活困窮者自立支援制度を利用して困窮状態からの脱出や自立を図りたい場合は、都道府県や市町村の福祉担当部署または社会福祉協議会、社会福祉法人、NPOなどに相談してください。

3-2.介護離職をしない

ニュースで介護に疲れ果てた結果、親・配偶者を殺めたという事件をよく目にするようになりました。

『「母親に、死んで欲しい」介護殺人・当事者たちの告白』(NHKスペシャル取材班著、新潮社)によると、発生件数を積み上げ、資料などを読み解いていった結果、「日本では2週間に一度介護殺人が起きている」という衝撃的な事実にたどり着いています。それも、当初は真面目で普通の人達が、自分の親を手にかけることになってしまっているということです。

現実問題として、仕事を継続しながら介護をするのは大変な困難を伴います。実際に、1年間に10万人を超える人が介護離職しているという統計データがあります。

しかし、介護離職をすると労働収入がなくなるので、高齢者がもらう年金が家庭のメインの収入になってしまう可能性が高くなってしまいます。
こうなると将来的に共倒れになるおそれが出てきますので、介護が必要になったからといって仕事を辞めるのは最良の選択とは言えません。

介護への理解がない職場の場合、「介護を理由に早退したり残業を拒否したりするのであれば給料を下げる」「いっそのこと辞めてもらう」と言われるかもしれません。
こういった場合は、不当な解雇や減給を避けるために、行政の労働関係を扱う部署や労働問題に詳しい弁護士などに相談してください。

また、前述の生活困窮者自立支援制度などを使えば、介護に理解のある職場を比較的スムーズに見つけられるかもしれません。収入が途絶えると困窮者になる可能性が跳ね上がるので、あらゆる手段を使って収入を得られる状態を保ってください。

もし、介護に疲れてしまったら、行政などに相談しましょう。介護に役立つ制度の紹介をしてくれる可能性があります。
また、自治体やNPOその他の団体が無料または格安で利用できるヘルパー制度を行っているかもしれません。一度問い合わせてみましょう。

3-3.債務整理をする

「過去に事業で失敗した」、「住宅ローンが残っている」、「生活に困窮してお金を借りてしまった」など、何らかの理由で借金があり、その返済が苦しくて生活が貧しくなっている場合は、債務整理をすることで解決できるかもしれません。

生活困窮者自立支援制度を利用した場合でも、家計見直しの一環として債務整理を進められる可能性がゼロではありません。債務整理をすることで月々の返済額が減る可能性もありますし、経済状況が一気に改善することもあります。

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4.生活困窮から抜け出す債務整理は弁護士に相談を

このように、壮年未婚者の子供と同居している高齢者は、貧困世帯となるリスクがあります。貧困を避けるために、生活困窮者自立支援制度を利用したり、介護離職を回避したりなどの対策を行うことをおすすめします。

また、既に借金がある場合は、債務整理することを強くおすすめします。
債務整理に強い弁護士・司法書士に相談すれば借金を大きく減額できる可能性があるので、一刻も早く専門家へご相談ください。

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