学生も年金未納で差し押さえを受ける?

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学生の場合は、経済力がないために年金を支払っていない人も多くいます。
しかし、何の手続きもせず「年金未納」のままだと、差し押さえなどのリスクがあるため大変危険です。学生であっても、将来的に差し押さえが起きる可能性はあります。

今回は、「学生の年金未納と差し押さえ」について解説します。

1.学生が年金未納になった場合の流れ

現状として、経済的事情などで国民年金を支払えない人は増えています。厚生労働省によると、2018年に国民年金保険料を納付した人は約68%ということです。
この結果からは、約3割の人が国民年金を支払っていないことがわかります。

まず、学生が年金未納を続けているとその後何が起きるのかをご説明します。

1-1.年金未納後の督促手続きの流れ

年金の未納が続く場合には、以下のような措置が取られます。

  1. 国民年金未納保険料納付勧奨通知書の送付
  2. 電話や訪問による督促
  3. 年金特別催告状の送付
  4. 最終催告状の送付
  5. 督促状の送付
  6. 差押予告通知
  7. 財産の差し押さえ

年金の未納が1ヶ月でもあると、「国民年金未納保険料納付勧奨通知書」が届きます。

このときに納付書も同封されているため、支払えば問題ありません。
しかし、期限までに支払わなかった場合には、電話や訪問で「支払ってください」という督促を受ける可能性はあります。

それでも支払わない場合には、年金特別催告状が送付されます。これは3度送られてきますが、内容はどんどん厳しくなります(詳しくは次の段落で解説)。

これにも従わない場合には最終催告状が届きます。「期日までに支払わないと、今後は遅延損害金もかかってきますよ」という内容です。

その次に督促状が届きます。この時点でいわゆる「強制徴収」という段階に入ります。
遅延損害金も含めた納付額が書かれており、支払い期日までに納付すべきことが書かれています。

最後に、差押予告通知が送付されます。これは最終通告書であり、「差し押さえを実行します。」というものです。

その後、差し押さえが実行に移され、個人の財産が差し押さえられてしまいます。

差し押さえの例としては、給与、預金、自動車、自宅、有価証券などが挙げられるでしょう。

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また本人だけではなく世帯主や配偶者も差し押さえの対象となることがあります。納付義務は本人だけではなく、連帯納付義務者とされる人にも課されるためです。
学生の場合は、両親のどちらかが世帯主というケースが多いでしょう。

なお、督促状の納付期限までに納付しなかった場合には、延滞金も課されます。
強制徴収の段階になってしまうと、年利14.6%の遅延損害金がかかってくるのです。

このように、年金を未納のままにしておくと最終的には差し押さえの可能性があります。
最近では強制徴収が強化されていますので、未納がある場合は早めに納付しましょう。

1-2.年金特別催告状の種類

国民年金未納保険料納付勧奨通知書を無視すると、しばらくして年金特別催告状が届きます。
これは3度届くと説明しましたが、納付者がわかりやすいように危険度を封筒の色で表しています。

最初に来る封筒はです。青の場合は「納付し忘れ」等を想定しており、この段階で払えば問題ありません。

次は、黄色の封筒です。黄色の場合でも強制徴収にはなりませんが、強制徴収まで近づいていることを指しています。

最後に届くのが、の封筒です。ここまで来ると、書面の内容も変わってきます。
未納があることを通知する内容ではなく、差し押さえの準備に入ることが書かれています。

【「特別催告状がきたけど、何も起こらない」は本当?】
これまでに特別催告状を受け取った人がある人もいらっしゃるでしょう。未納のまま放置していたが「差し押さえを受けることはなかった」という人もいます。
しかし、これがいつの話なのかはわかりません。平成30年度以降は差し押さえや強制徴収は強化されていますし、納付状況が改善しなければ今後も基準が厳しくなることは想定できます。現段階で何も起きていないからといって、今後も同じだとは限らないということです。
実際に特別催告状が届いたという人は、現段階で何も起きていなかったとしても今後強制徴収される可能性はあると理解しておくべきです。

2.学生が差し押さえを受ける可能性

国民年金を支払うことは国民である私たちの義務です。これは20歳以上の成人に課せられており、学生であっても本来的には支払うべきこととなっています。

国民保険料は毎月定額であり、支払った料金の月数で将来的な年金額が決まります。未納があれば、その分老後に受け取れる年金は減ってしまうのです。

最近では、「年金を支払うのが損」という考えも広まっているようですが、「年金未納があっても大丈夫」「差し押さえまでされる事例は少ないはず」と考えるのは得策ではありません。

というのも、年金未納が続く場合には、給与や預金などの差し押さえが現実に実行される可能性があるからです。
実際に近年、年金滞納者に対する差し押さえは強化されています。

厚生労働省と日本年金機構によると、平成30年度から国民年金保険料を滞納した人への取り立て強化を実施しています。

強制徴収の対象は年間所得が300万円以上であり、7ヶ月以上未納の場合の人です。実際に、平成30年度4月〜9月までの間には、差し押さえが6,655件もあったことが報告されています。

学生の場合は年間300万円以上稼いでいるケースは少ないため、これには当てはまらないと考えるかもしれませんが、世帯単位で年間所得を計算するためきちんとした猶予手続き等を踏んでいない限り、今後差し押さえが実行される可能性はあります。

差し押さえがなくとも、将来的に働き始めてから未納期間分の支払いを要求されてしまいますので、支払える場合には今のうちに支払っておくべきです。

さらに、年金未納を続けると、事故などで障害を持った場合に受け取れる障害年金が受け取れなくなってしまいます。
家族が亡くなったときに受け取ることができる遺族年金も同様です。

国民年金の未納は昔に比べると大きく増えており、社会問題になっています。様々な理由から未納となりますが、やむを得ない理由ではない場合はその責任も背負わなければいけないと理解しておくべきです。

3.学生で年金が払えない場合の学生納付特例制度

年金を支払いたいものの、学生ならば経済状況から支払えない人も多いでしょう。

経済的に保険料を支払うのが困難な場合、学生である場合などを対象に納付を免除、猶予してもらえる制度があります。
学生の場合は、「学生納付特例制度」を利用できるでしょう。

学生納付特例制度は、卒業までに1年以上あれば、在学中の保険料を猶予できる制度です。
(学生本人の本年度所得が「118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等」の範囲内である必要があります。)

対象となる学校は、大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校の他、夜間・定時制課程や通信課程の方も含まれます。
(しかし、修業年限が1年以上の課程である必要があります。)

手続きの方法としては、お住まいの地域の市役所にある国民年金担当窓口に相談します。
現在督促状などが届いていても、猶予の申請をすれば手続きがストップしますので、今すぐ手続きを始めましょう。

参考:国民年金保険料の学生納付特例制度(日本年金機構)

滞納した保険料は猶予期間後に支払うべき

学生納付特例制度を利用しても、これまでの滞納分がなくなるわけではありません。場合によっては学生であった期間でも手続き前の期間は未納となってしまうケースがあるでしょう。

この場合は、学生の間は未納分の支払いも猶予されますが、学生でなくなった時点で支払いの催告がまた送付されます。学生納付特例制度はあくまでも猶予手続きですので、滞納分の免除が認められることはありません。

滞納分がある場合には、その分を支払えるときに納付しましょう。猶予期間中は催告が来ない可能性が高いため、市役所にいって滞納分を支払いたいことを伝えれば学生の間でも支払うことができます。
これが難しい場合は、働き始めてから滞納分を支払いましょう。

また学生期間中に猶予された期間に関しては、追納することも可能です。保険料は遡って 10年分支払うことができますので、年金額が減ってしまうのが気になる方は、将来的に追納を検討してみてください。

4.年金未納以外にも借金の問題がある場合は債務整理

学生で年金の未納がある場合には、学生納付特例制度を利用することで今後の未納を解消することができます。手続きをしていない方は、早めに市役所にて相談してください。

また、年金未納以外にも借金を抱えていて返済できない等の問題がある場合には、債務整理を検討することをおすすめします。

債務整理は借金を減額、免除できる手続きです。債務整理を検討したい場合は、専門家である弁護士に相談してみましょう。

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