住宅ローン契約の連帯保証人と連帯債務人の違いとは?

★ お気に入りに追加

住宅ローンの契約をする際、多くの場合は「連帯保証人」を用意することになります。
連帯保証人は、配偶者がいる場合は配偶者が、単身者の場合は親などの親族がその役を担うことが多いのではないでしょうか。

しかし、実は連帯保証人の代わりに「連帯債務者」を立てるという選択肢もあります。
また、最近では、住宅ローンを契約時に「団体信用生命保険(団信)」に加入することも多いです。

この記事では、住宅ローンにまつわる「連帯保証人」「連帯保証者」「団体信用生命保険」などについて解説していきます。 住宅ローンを組もうとしている方は、ぜひ一度お読みください。

1.連帯保証人とは

「保証」とは、主債務者(ローンの契約をした本人)が借金を返済しない時に、保証人がその債務を履行する責任を負うという契約です。
主債務者が返済期限内に返済しない場合、債権者は即時に保証人へと返済を請求できます。

「連帯保証」の場合、債権者は、主債務者と連帯保証人のうち、債権を回収しやすい方から回収して構いません。債権者は連帯保証人に対し、いつでも債権額全体について返済の請求をすることができるということで。
また、場合によっては、主債務者に財産があってもなくても、債権者は連帯保証人の財産に強制執行することまでできます。

連帯保証人が債務を弁済すれば、債務は消滅するので、主債務者は、債権者に対しては弁済の必要がなくなります。
ただし、弁済した連帯保証人は、主債務者に対して「求償」することができます。主債務者にとっては、支払わなければならない相手が債権者から連帯保証人に変わっただけとも言えます。

連帯保証人について、詳しくは以下の記事もご覧ください。

関連記事
「連帯保証人になってほしい」…どのようなリスクがあるのか?
「友人から連帯保証人になってほしいと言われたけれど、どうしよう…」 「もし借金をした本人が債務整理などをした場合、保…

2.連帯債務者とは

「連帯債務者」とは、数人の債務者が、一つの同じ債務について独立して債務全額の返済義務を負う人のことです。
例えば、夫と妻が連帯債務者として住宅ローンを組んだ場合は、夫も妻もそれぞれ借金を返済しなければなりません。

同じ義務を負うと聞いて、夫と妻が折半で住宅ローンを支払うと勘違いする人もいるようですが、それは違います。
仮に2,000万円のローンを組んだ場合、夫が1,000万円、妻が1,000万円を支払うのではなく、夫も妻も独立してそれぞれ2,000万円を支払わなければならないのです。

上記の例の場合、夫が1,500万円を支払って妻が500万円支払っても構いませんし、夫だけが2,000万円支払っても構いません。ただし、多く支払った側は少なく支払った側に対して「多く支払った分を返して欲しい」と主張ができます(求償権)。

また、債権者はどちらにに借金の返済を請求しても構いません。妻も夫もどちらも同じく「債務者」だからです。

【原則的に、各人の事情は、他の連帯債務者に影響なし】
なお、連帯債務者の各人に何らかの事情が生じても、それは他の債務者に影響しません。
例えば夫婦ともに住宅ローンを支払っていないとします。借金には消滅時効があるため、月日が流れるにつれて借金消滅の日が近づいてきます。
このとき金融機関に対して、夫だけが「債務を支払います」と承認すれば、夫に関する時効がリセットされます。しかし、この承認は妻に影響を与えないので、妻の時効はリセットされません
これが「他の債務者に影響しない」という意味です。
ただ、これには例外があり、連帯債務者の1人に関する事情が連帯債務者全員に影響を及ぼすこともあります。 どのような場合に影響を及ぼすかは、専門家にご確認ください。

3.団体信用生命保険とは

「団体信用生命保険」とは、住宅ローンの返済中に契約者が死亡するなど、万一のことがあった場合に、残債務が免除される内容の保険です。

正確には、団信の保険金が遺族ではなく住宅ローンの債権者に対して支払われることになります。 これによって住宅ローンの支払いが完済されるので、遺族はローン完済済みの住宅に住み続けられるのです。

関連記事
万一借金が返済できなくなったら「債務返済を補償する保険」を活用!
借金を抱えている人が病気やケガなどで長期間働けなくなった場合、途端に返済が困難になるかもしれません。 収入がないのに…

4.連帯保証と連帯債務、どちらを選ぶべき?

では、住宅ローンを組む際、連帯保証と連帯債務ではどちらの方がお得なのでしょうか。

これは、団信への加入状態と、住宅ローン控除との関係で説明できます。

4-1.住宅ローン控除との関係

連帯保証契約は、主債務者と連帯保証人の間の契約です。
保証人は債務者ではありません。債務者はあくまで1人なので、住宅ローン控除を利用できるのは主債務者だけとなります。

一方の連帯債務契約は、債務者が複数存在する契約です。そのため、債務者ごとに住宅ローン控除を利用できます。 この点だけを考えると、連帯債務の方が節税メリットが大きくなる可能性があります。

4-2.団体信用生命保険への加入状態

連帯債務の場合

連帯債務の場合、夫と妻の連名で住宅ローンの契約をすることになりますが、団信に入るのは死亡リスクの高い夫のみというパターンが大半です。 この場合、団信の対象は夫のみなので、夫に万一のことがあったときにのみ保険金が下りることになります。
このとき下りる保険金は夫の収入割合に応じた額です。妻の収入割合分に関しては保険金が下りないので、住宅ローンは完済されません。

また、妻が死亡したときは保険金が下りないので、妻の収入を住宅ローンの返済にあてているときは、遺された夫の負担が大きくなります。
ただし、フラット35や静岡銀行などが行う一部の住宅ローンにおいては、妻と夫の両方とも団信に入ることが可能です。

夫が死亡したら夫の収入割合分の保険金が下り、妻の返済義務は残るものの妻に対する団信の効力は継続します。夫と妻が逆の場合でも基本的には同じです。

しかし夫婦で団信に加入した場合、団信の保険料が高くなるので、月々の負担は大きくなります。

連帯保証の場合

連帯保証の場合、名義人のみ(多くは夫)が団信に加入できます。連帯保証人は団信に加入できません。

夫に万一のことがあった場合は、団信による保険料で住宅ローンの完済ができます。妻はたとえ連帯保証人であっても団信に加入できないので、団信による保証はありません。

収入の大部分を夫が稼いでいる場合は、連帯保証を選択した方が夫に万一のことがあった場合に妻の負担が軽くなります。

【ペアローンという選択肢】
ペアローンとは、妻と夫が個別に加入するタイプの住宅ローンです。妻と夫がそれぞれの収入に応じて住宅資金の融資を受けられます。
原則的に違うローンに加入するため、夫と妻で支払期間の違うローンを契約できますし、金利タイプが違うローンを選ぶこともできます。 また、夫婦がそれぞれ違うローンの債務者になるため、2人とも住宅ローン控除の恩恵を受けられます。
さらに、ペアローンを利用すれば夫も妻も団信に加入することができます。 万一のことがあった場合、死亡した人に対する保険金が支払われ、遺された方に対する団信の保障は継続されます。
連帯債務と同じような形ですが、ペアローンでは妻と夫は連帯債務関係にならず、お互いの連帯保証人になります。
ペアローンのさらなるメリットとして、夫婦それぞれの収入に応じた融資を受けられる点が挙げられます。うまくいけば高額な住宅でも手に入れることが可能です。 しかし、それぞれ別個のローンを契約するため、契約手数料などが2倍になってしまいます。

5.住宅ローンの支払いに困ったら弁護士に相談!

住宅ローンには、連帯債務や連帯保証が付き物です。しかし、この違いをしっかりと認識している人は少なく、夫婦どちらか一方に何かあった途端に毎月の支払いが苦しくなったという例も多く見られます。
住宅ローンが支払えないせいで夫と妻がともに自己破産に陥るケースもあり、その後の生活に深刻な影響が出た人もいます。

住宅ローンの支払いが苦しくなったら、すぐにでも弁護士に相談してください。場合によっては毎月の支払額を減らしてもらえるなど、債務をうまく整理してくれる可能性があります。

また、離婚が絡んだときは離婚問題と借金問題の2つを同時に解決しなければならない関係上、一般人の処理能力を超えてしまうおそれが高いです。 そういった場合も離婚や債務問題に詳しい弁護士に相談してください。

早く相談すればするほど、大切な住宅を失う可能性が低くなるかもしれません。 「借金や離婚のことを初対面の弁護士に相談するのは恥ずかしい」と思ってはいけません。とにかく迅速な相談を心がけることをおすすめします。

債務整理に強い弁護士が無料相談いたします

借金返済ができず、滞納・督促でお困りの方は、債務整理に強い弁護士にご相談ください。自己破産、個人再生、任意整理、過払い金請求、法人破産などで、借金問題を解決できる可能性があります。

弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

  1. 毎月の借金の返済が苦しい/借金が一向に減らない
  2. 債務整理したいが自宅だけは手放したくない
  3. 連日の督促・取り立てで精神的につらい
  4. 会社が倒産したので破産処理をしたい

債務整理に強い弁護士に相談・依頼することで、厳しい督促が止まり、難しい手続きもサポートしてもらえます。

1人で悩まず、今すぐ債務整理に強い弁護士にご相談ください。

都道府県から債務整理に強い弁護士を探す

Cafeおすすめ! 【全国対応】債務整理に強い弁護士
弁護士法人イストワール法律事務所
弁護士法人イストワール法律事務所
弁護士法人イストワール法律事務所 弁護士法人イストワール法律事務所

お客様の借金の状況を細かくお伺いした上で、最適な債務整理方法をご提案いたします。

お客様の借金の状況を細かくお伺いした上で、最適な債務整理方法をご提案いたします。

借金に関する悩み事は、家族にすら話しにくくて一人で抱え込んでおられる方もいるかと思います。そんな方の借金問題を最適な方法で解決して、人生を再出発できるようしっかりとサポートいたします。
お電話でのお問い合わせはこちら
050-5267-6263
[電話受付]毎日 9:00~21:00
電話で相談する 弁護士詳細情報はこちら 弁護士詳細情報はこちら
この記事が役に立ったらシェアしてください!