万一借金が返済できなくなったら「債務返済を補償する保険」を活用!

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借金を抱えている人が病気やケガなどで長期間働けなくなった場合、途端に返済が困難になるかもしれません。
収入がないのに借金を払っていたら、家計も大きなダメージを受けることになります。

そういったときに役に立つのが、債務返済を補償してくれる保険です。
ここでは、万一に備えて存在感の増す「債務返済を補償する保険」について詳しく解説します。

1.「債務返済を補償する保険」の需要

バブル崩壊以降の日本は景気低迷が長引き、今も完全に景気が回復したとは言い難い状況にあります。
このような中、住宅ローンや奨学金などの債務の返済が滞る人が増えてきました。つまり、現代において「借金滞納」はさほど珍しいことではないのです。

特に、重い病気やケガで長期間に渡り働けなくなったり、結果、会社をリストラされて収入を絶たれるケースが散見されます。近年、精神疾患、いわゆるメンタルの問題で働けなくなる人が急増しているのも一因でしょう。

会社員や公務員であれば、就業不能状態になってから、健康時の給与の約3分の2が傷病手当金として最長1年半支給されますが、それ以降は基本的に収入がなくなってしまいます。
また、自営業者などが加入する国民健康保険には、傷病手当金制度がそもそもありません。

このような状況下、債務返済を補償する保険の存在感が増してきました。

以下では、代表的な4商品について詳しく解説します。

2.団体信用生命保険

団体信用生命保険は、家を買うときに住宅ローンを組んだことのある人ならご存知でしょう。
ローンの返済中に本人が死亡あるいは高度障害状態になってしまった場合、保険金が支払われ、その保険金で住宅ローンの残債を返済して完済することができる保険です。

債務返済を補償する保険の代表格といえ、よく「団信」と略されます。

団体信用生命保険は、民間の金融機関では住宅ローンを借りるときに加入が義務付けられていることがほとんどです。そのため、金融機関(または保証会社)と生命保険会社の間で契約関係が成立しており、通常の生命保険と異なり加入者(ローンの債務者)と生命保険会社の間での契約関係はありません。
保険料は、おもに次の3つの方法のいずれかで決められます。

  1. 住宅ローンの金利に団信保険料が含まれている
  2. 住宅ローンの金利に上乗せして支払う
  3. 住宅ローンとは別に保険料を支払う

なお、団体信用生命保険の保険料は生命保険料控除の対象とはなりません。そして基本的に、中途解約もできません。

各社はさまざまな各種の保障特約を用意し、死亡・高度障害時以外の就業不能状態のローン返済を支援しています。これには、主に次の3タイプの特約があります。

2-1.3大疾病保障特約

3大疾病とは、一般的に「がん、・脳卒中・急性心筋梗塞」をさします。これらに罹患し所定の状態になった場合、保険金が支払われ残債が返済されるのが3大疾病保障特約です。
つまり、3大疾病で働けなくなった場合の債務返済を支援してくれます。

今はほとんどの金融機関で取り扱っています。「がんのみ」の保障特約もあります。

通常、住宅ローン金利に0.2~0.3%程度上乗せされるケースが多いです。ただし、保険金の支払い基準は各金融機関でそれぞれ異なります。

2-2.7大疾病保障特約

7大疾病とは、一般的に3大疾病に「高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変」の4疾病を加えたものです。これら7大疾病に罹患し所定の状態になった場合、保険金が支払われ残債が返済されるのが7大疾病保障特約です。

通常、住宅ローン金利に0.3~0.4%程度上乗せされるケースが多いです。ただし、3大疾病保障特約同様、保険金の支払い基準は各金融機関でそれぞれ異なります。

2-3.8大疾病保障特約

8大疾病とは、一般的に7大疾病に「慢性膵炎」を加えたものです。それ以外については、基本的に7大疾病と同じです。

【保障特約の注意点】
実は、「○大疾病」の法律上の明確な定義はありません。そのため現在は、各社が独自に対象疾病を指定しネーミングしています。各社の疾病保障特約は多様化しており、保障内容および保険金の支払い基準は金融機関により大きく異なることに注意しましょう。
なお、ネット系の金融機関では、これらの保障特約の保険料をゼロと謳っているところもありますが、その分のコストはローン金利に含まれています。また、昨今の共働き世帯を想定し、ペアローンの団信の付帯特約も多様化しています。
例えば、夫婦2人でペアローンを組み、連帯債務者として住宅ローンを借りた場合、夫婦のどちらかががんと診断確定されたら保険金が支払われ、残債がゼロになる商品もあります。

3.債務返済支援保険

債務返済支援保険は、病気やケガなどで長期にわたって療養し働けなくなったときに、住宅ローン返済をサポートしてくれる保険です。

その性質上、基本的に住宅ローンに付帯しているもので、一般的に債務支援保険単独で加入することはできません。

債務返済支援保険は、金融機関が保険契約者、住宅ローンを借りる人(債務者)が被保険者となり、被保険者が所定の就業障害状態に該当したとき、保険金(ローン返済月額)が支払われます。
この就業障害状態は、一般的に、被保険者が病気やケガによる身体障害状態になり、業務に全く従事できなくなった状態(入院もしくは医師の指示による自宅療養を含む)をさします。

通常、30日の免責期間があり、最長3年間保険金が支払われます。つまり、就業障害が発生してから31日目以降の期間について支払われるのです。

保険料はローン返済月額により異なりますが、例えば、りそな銀行の住宅ローン返済支援保険では、毎月返済額6万円、ボーナス時返済額24万円(年2回)とすると、毎月の保険料は1,210円です。ただし、保険料率は各金融機関が定めた所定のサイクルで随時見直されます。

債務返済支援保険は団体信用生命保険と異なり任意加入です。加入すれば大きな支えになりますが、保険金の使途はあくまで住宅ローン返済に限定されることに注意しましょう。

例:地銀協(全国地方銀行協会)の債務返済支援保険制度
地銀協(一般社団法人全国地方銀行協会)の債務返済支援保険制度を例にとり、内容を見てみましょう。
地銀協は会員地方銀行の住宅ローン等利用者を対象とした債務返済支援保険制度と8大疾病補償付債務返済支援保険制度を運営しています。このうち、8大疾病補償付債務返済支援保険制度は、地銀協加盟の地方銀行(会員銀行)と金銭消費貸借契約を結ぶ住宅ローン債務者本人のうち、加入時の年齢が満20歳以上70歳以下の人を対象としています。
一定の業務に就業して得られる収入がある必要があり、就業していない場合は(年金収入のみの場合も)加入できません。地銀協が保険契約者となる団体契約のため団体割引があり、保険料は安いです。

4.就業不能保障保険

就業不能保障保険は、病気やケガなどで就業不能状態になった場合に生活費や治療費などをサポートしてくれる保険で、おもに生命保険会社が扱っています。

企業向けの就業不能保障保険(団体就業不能保障保険といいます)は大手生保を中心に以前からありましたが、2010年にライフネット生命が「働く人への保険」を発売したことをきっかけに、近年、個人向けの就業不能保障保険が相次いで発売されるようになりました。今最も注目を浴びている保険といえるかもしれません。

就業不能保障保険では通常、「いかなる業務にも全く従事できない状態」あるいは「会社が定める疾患で働けない状態」などで一定日数以上就業できなかった場合、毎月定額の保険金や給付金が支払われます。要介護状態を要件としている場合もあります。
精神疾患は対象外となる商品が多いですが、特約の形で付加できる商品もあります。昨今、精神疾患の患者数は急速に増加していますので、しっかり確認しておきたいところです。

現在発売されている主な就業不能保障保険には、次のような商品があります。

  • 「働く人への保険2」(ライフネット生命)
  • 「給与サポート保険」(アフラック)
  • 「くらすプラス」(チューリッヒ生命)
  • 「家計保障定期保険NEO(就業不能保障プラン)」(東京海上日動あんしん生命)
  • 「リビングエール」(日立キャピタル損害保険)

また、通常、60日程度の免責期間があります。

【就業不能保障保険は商品によって差が激しい】
就業不能保障保険は、商品によって「就業不能の定義」、「保険期間」、「保険金・給付金の支払基準と支払期間」がかなり違います。ですので、加入する場合は各商品の保障内容をしっかり確認する必要があります。
また、就業不能保障保険は2017年5月上旬現在、まだ流行の初期段階にあるといえ、各社とも今後短いサイクルで商品改定を行うことが予想されます。加えて、どの商品も現在は全般に保険料が高めです。
就業不能保障保険によるリスクマネジメントは確かに重要ですが、メンタル面を含めた健康管理など予防も同じくらい重要といえるでしょう。

5.所得補償保険

所得補償保険は、病気やケガなどで就業不能状態になった場合の収入減少をカバーする保険です。

給付内容や免責日数の設定も就業不能保障保険と似ていますが、「実損填補」の考え方をとるため、主に損害保険会社が取り扱っています。保険期間は1~2年程度が多く比較的短いです。

通常、自営業者も加入可能です。また、一般的に就業不能保障保険より補償範囲は広くなっています。精神疾患も、多くの場合カバーされます。

団体長期障害所得補償保険(GLTD)

所得補償保険の最も代表的なものは、団体長期障害所得補償保険(GLTD)です。GLTDは、Group Long Term Disabilityの略です。これには、A型(全員加入型)とB型(任意加入型)がありますが、メインは主に会社で募集されるB型です。

企業保険(グループ保険)の一種で、「長期」とあるとおり、従業員が働けなくなった場合の所得の一定額を60歳あるいは65歳までなど長期にわたって補償します。退職しても補償があるのが特徴です。

特に、大企業グループなど被保険者が多い契約では団体割引が効き、保険料はかなり安くなります。
ただし、保険期間は通常1年間で、毎年更新され保険料も変動します。

例:大手通信会社グループの団体長期障害所得補償保険(GLTD)
例えば、ある大手通信会社グループの2017年度のGLTDでは、33歳の従業員が加入(最初の2年6ヵ月は月額8万円、以降65歳までは月額24万円)する場合、保険料は月額わずか528円です。

2.でご説明した債務返済支援保険はローン返済のみを目的としていますが、GLTDは、就業障害時の収入減少(生活費や教育費等も含む)を対象としており、またほとんどすべての病気やケガによる就業障害状態をカバーしているという違いがあります。
ただし、いわゆる「焼け太り」を防ぐ観点から、通常、加入時の年収による加入口数制限があります。また、設定されている免責期間も契約により異なります。

免責期間が長ければ長いほど保険料は安くなりますが、保険金はなかなか支払われないことになります。加えて、GLTDは会社が契約者となる企業保険ですので、全ての会社で制度実施されているわけではないことに注意しましょう。

連結従業員数1,000名未満の会社には、制度がない可能性が高いです。会社と損害会社の関係(取引関係、資本関係、人的交流関係など)も、GLTDの制度実施に影響を与える場合があります。

なお、GLTDのA型は、保険料は全額会社が負担しますので、福利厚生としては極めて手厚い制度といえます。
GLTDが日本に根付いてから20年以上が経過しましたが、昨今の社会情勢の変化を受け、各企業のB型の契約は全般に加入者は逓増傾向にあります。会社によってはA型+B型で制度実施しているところもあります。

6.まとめ

以上で見てきたとおり、4つの保険商品はそれぞれ目的や保障(補償)内容、加入条件が異なります。

債務を抱えている間はライフプランについての高度なリスクマネジメントが必要になりますので、万一債務返済が困難になったときに困らないよう、自分に合った商品を選び、効率的に加入しておきたいものです。

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