2年連続「個人」自己破産件数増加!その背景は?

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2017年の個人の自己破産申立件数(速報値)が、前年比6.4%増の6万8791件だったことを最高裁判所が公表しました。昨年5月に2016年度の自己破産件数が13年ぶりに増加したことをお伝えしましたが、2年連続での増加です。伸び率は2016年の年(1.2%増)から大幅にアップし、ペースも上がっています。貸し出しが急増した銀行カードローンの影響も大きいでしょう。

自己破産は自分には関係のないと思っている方が大半だと思います。ですが、増加しているのは会社ではなく「個人」の自己破産件数です。

法制度によって一時期よりも減少し続けていた個人の自己破産が、どうして増加してしまったのでしょうか?

今回は、自己破産の基本から、の自己破産件数が増えた要因などを解説します。身近になり始めたアレが、自己破産の原因です。

1.自己破産とは

本題に入る前に、自己破産とはどんなことなのか分からない方のために、自己破産のメリットとデメリットについて、簡単に確かめていきましょう。

2.自己破産のメリットとデメリット

自己破産のメリットとなるのは、最大の目的となる借金が0になることです。多大な借金の返済がなくなるため、お金を工面したり誰かに頼んだりすることがなくなります。特に、毎日のように来る返済についての連絡から開放されることが、精神的に落ち着けるため、大きなメリットだと感じる方もいます。

自己破産のメリットを見てみると、借金で苦しむ方にとって心強い味方となる制度です。どうして、自己破産しないのか疑問に感じてしまうかもしれません。

しかし、当然ですが、大きなメリットがあるということは、同時に大きなデメリットが存在しているのです。

2-1.財産・資産の処分を迫られる

自己破産の最大のデメリットとなることは、「管財」という手続きです。管財とは、自己破産が認められた時時点で所持していた財産や資産を、返済に充てることです。つまり、ただ借金がなくなるのではなく、借金から所有している財産・資産を差し引いた金額が免除されるのです。

管財によって処理される資産には、以下のようなものがあります。

  • 99万円を超える現金
  • 20万円を超える預貯金
  • 見込み額が160万円を超えた場合の退職金(勤続5年以上の場合)
  • 解約返却金が20万円以上受取れる保険(加入保険が2つ以上の場合)

生活に必要な家電製品などは処理されませんが、持ち家などは処理されてしまう場合があります。場合によっては借金を返済する以上の影響が現れることもあるのです。

2-1-1.新たな借入ができず、職種によっては退職の必要もあり

また、自己破産を申し立てると免除が決まるまで、弁護士や税理士などの士業、警備員など、一部の職業に就くことができなくなります。そのため、該当する職業に就かれている方は退職しなければならず、その間の仕事などを見つけなければいけません

さらに、免除の確定後、一定期間は新たな借入やクレジットカードの作成ができなくなってしまいます。もし、新たに経済的なピンチを迎えた場合、何も対抗策がありません。

メリットは大きすぎるほど魅力的ですが、メリットを軽く上回る程のデメリットがあるため、自己破産は最後の手段として活用しなければしょう。絶対に軽い気持ちで行ってはいけません。

3.自己破産が増加した背景には

さて、自己破産のメリットとデメリットを確かめてきましたが、ここからは本題である自己破産の増加について解説します。

大きなデメリットがあるのにどうして自己破産が増加しているのか、その背景にあるものは何なのでしょうか?

3-1.昨年まで自己破産が減少していた理由

3-1-1.功を奏した「ヤミ金」対策

自己破産の件数は、2003年に24万件とピークを迎えますが、その理由として多かったのが、いわゆる「ヤミ金」でした。法外な金利により元本を上回った返済を行っていたために、返済ができなくなり自己破産をしていました。

そこで、2006年に貸金業法が改正され、融資額の総額が利用者の年収の1/3までしか貸せなくなったことで、貸金業者へ厳しい制限が課されました。

さらに、法外な金利により多く返済させた業者に対して「過払い請求」などが同時期から活発に行なわれるようになったことで、2003年をピークにして毎年個人の自己破産件数は下がり続けていったのです。

3-2.増加は法律の抜け道が原因

法律によって貸す側・借りる側に制限ができたことで、自己破産は減り続けました。しかし、法律が変っていないにもかかわらず、自己破産件数は、どうして増加しだしているのでしょうか?

増加の背景として考えられているのが、「銀行の個人向けカードローン事業」です。実は現在、銀行がお金を融資するカードローンを、積極的に行っているのです。

これは、銀行が行う個人向け融資ですが、本質的に消費者金融と大きくは代わりません。2006年に改正された法律の制限には、銀行が行うこうした融資は対象外だったので、融資する金額に制限がないのです。年収の50%を融資の上限としても問題はなく、銀行から多額の融資を受けた個人が、返済できずに自己破産する方が増加していると予想されています。

銀行側も問題を受けて、カードローンの融資額を利用者の年収の1/2や1/3までとする自主規制や、CMの自主規制を始めたりしていますが、今後も注視が必要でしょう。

3-3.銀行カードローンが増えた理由

借主が自己破産すると、借金が0となり、貸主にとっては大きな損失となります。銀行カードローンでも、それは同じなはずです。では、どうしてここまで銀行カードローンが急増しているのでしょうか?

考えられる要因として、銀行が、住宅ローンなどの返済が滞った時に、借主に変わって銀行へ返済を行う「保証会社」と契約していることが挙げられます。ただし、借主にとっては、返済相手が銀行から保証会社に変わっただけなので特に何も変わりません。

実は、この保証会社のシステムがカードローンにも適用されているといわれています。そのため、銀行がカードローンとしてお金を貸して、借主が自己破産しても、融資した金額の分が、保証会社を通じて銀行に戻ってくるのです。

つまり、銀行はリスク無く融資し、利息分が確実に利益となります。加えて、銀行カードローンは法律の制限を受けません。融資するほど銀行の利益となる現状のため、銀行カードローンが急増したのだと考えられています。

4.投資による影響もある?

銀行カードローンの増加とともに、ここ数年増えているのが投資です。銀行金利が下がってしまう現状のため、ただお金を貯めておくだけでは生活が豊かにはなりません。そこで、貯金を使った投資を始める人が増えているのです。

株式投資やFXなどを取り扱う業者が増えたことや、スマートフォンでも気軽に行えることから、初心者でも気軽に参加ができます。特に、1万円程度の少額から始められることもあり、新しく投資を始める人が急増しています。

さらに、お金を使った投資の他に、家賃収入を得るための不動産投資など、以前よりも活発に行われるようになりました。不動産投資は、最低限の仕事で生活していくだけの収入を稼げるとあって、お金に余裕がある方から非常に注目されている投資方法です。

しかし、投資によって出てしまう損失は、その方の年収や収入状況は考慮されません。どれだけ高額な借金ができてしまった場合も、損失の分だけ返済する必要があります。収入状況を大きく上回る借金ができてしまった場合、自己破産という道を選んでしまうのです。

5.自己管理・自己責任が求められる

自己破産の増加というニュースで大切なポイントは、個人がお金の収支をきちんと把握し、管理することが求められているという点です。今回の増加に繋がっている要因には、堅実だと思われていた銀行カードローンや、身近になった投資が考えられています。

どちらも私たち消費者にとっては、ありがたいことです。しかし、一歩間違えるだけで返済できないほど多額な借金を生んでしまうことがありますので、借金だけでなく、日頃の収入状況や生活費などのお金の収支をきちんと把握しておきましょう。

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