個人再生の住宅ローン特則で自宅を守れる可能性あり

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一般的に、住宅ローンは長期返済となります。住宅ローンを組んだ時の収入と支出で返済できると思っていたとしても、様々な要因で収入が減少したり、住宅ローン以外の借金を負ってしまったりして、住宅ローンの返済が滞ることも少なくありません。

住宅ローンを組む際には、住宅を担保にすることで借りているわけですが、返済できなくなると金融機関等の債権者は住宅を売却し、貸付金を回収しようとします。
ただ、こうなると住宅ローンを利用した人にとっては住む場所がなくなるため、生活自体が困難となります。

そのための解決策として、個人再生には「住宅ローン特則(住宅ローン特別条項)」というものがあります。

今回は、この住宅ローン特則ついて、詳しく解説します。

1.個人再生における住宅ローン特則とは

2001年4月に施行(民事再生法改正)された個人民事再生手続きは、借金の一部を分割で返済し、残りは免除してもらうという制度です。通常、個人再生といわれています。

この民事再生法に規定されていて、住宅ローンの返済が困難な場合に利用できる「住宅資金貸付債権に関する特則」が、いわゆる「住宅ローン特則(正式名称:住宅資金貸付債権に関する特則・住宅ローン特別条項(民事再生法第196条))」です。

まず、原則として個人再生は、すべての債務につき平等に減額し、返済を行う必要があります。これを債権者平等の原則といい、どの債権者にも不公平がないようにするための原則です。
しかし、これをそのまま適用すると、住宅ローンも同じように個人再生の対象となります。個人再生の対象となると、債権者が抵当権を実行してしまうため、債務者の生活の基盤が失われ、更生が困難となります。

そこで、住宅ローンは債権者平等の原則の例外とし、制度として「住宅ローン特則」を設け、個人再生をした後も住宅(マイホーム)に住み続けられるようにしたのです。

住宅ローン特則は、一定条件を満たせば利用することが可能となります。この場合、住宅ローン返済のリスケジュール等を行い、その後は通常通り住宅ローンを支払い続けることになります(住宅ローンの減額は原則としてできません)。

個人再生は、借金を返済できなくなった理由がギャンブルや浪費でも利用できます。また資格や地位の制限を受けないというメリットもあります。
しかし、手続き以降も継続的な収入がなければなりません。

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2.住宅ローン特則の適用要件

住宅 一戸建て

債務者にとってメリットの多い住宅ローン特則ですが、利用するにはいくつかの要件があります。

まず、継続的な収入が見込めることに加え、申立てしなければ支払不能・債務超過に陥るおそれがあること、また、住宅ローン以外の負債総額が5,000万円を超えていないことです。
また、住宅ローンを滞納していても、住宅ローン特則を適用することはできる可能性はあります。

しかし、これから紹介する要件もすべて満たしている必要があります。

2-1.住宅/土地の要件

  • 建物の床面積の半分以上が自己の居住用であること

ご夫婦で半分ずつ所有していたり、半分は店舗であったりしても利用することができます。マンションでも構いません。
ただし、主に居住している住宅のみ対象となりますので、2つ以上居住用住宅を所有していても、1つだけが適用となります。

2-2.住宅ローンの要件

  • 住宅ローンを組んでいること
  • 住宅の抵当権の設定が、住宅ローンの債権者(又は保証会社)のみであること
  • 住宅に住宅ローン以外を被担保債権とする担保権が設定されていないこと
  • 住宅と敷地が共同担保の場合は、敷地に住宅ローンよりも後順位の抵当権が設定されていないこと

少しややこしいかもしれませんが、住宅ローン以外の借金にも住宅を担保にしていると利用できません。
一方、住宅ローンを複数の金融機関から借りる場合もあるかと思います。この場合は住宅ローン特則を利用することができます。

また、新築や購入、リフォームのための借り入れだけでなく、借り換えも対象となります。

2-3.期限の要件

  • 保証会社が住宅ローンを代わりに弁済している場合、全額返済された日から6ヵ月以内に再生手続開始の申し立てをしていること

住宅ローンを組む時には、保証会社が金融機関に代わり弁済する仕組みになっています。
これについて、住宅ローンの返済が滞り、保証会社が弁済している場合には、全額返済日から6ヵ月以内という期限の要件があります。

つまり、住宅ローンを滞納していた場合でも、個人再生ならばその住宅を残すことが可能ですが、保証会社が代位弁済をして全額返済されてから6ヵ月以内でなければ、住宅ローン特則は利用できません

要件が多く大変かと思いますが、ご自身に住宅ローン特則が適用可能かどうかは、弁護士が判断することが可能です。

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3.任意整理で住宅を残すことはできないのか

任意整理とは、利息のカットや分割回数など、返済計画について債権者と和解に至る交渉をすることです。裁判所を介さず、債権者と交渉を行うことで、借金の減額を図ります。

任意整理の最大の特徴としては、自分で整理する借金を選べる点が挙げられます。
例えば、カードローン、奨学金ローン、住宅ローンなど、さまざまな借金が積み重なっている場合、カードローンだけを任意整理するということが可能なのです。

そこで、住宅ローン以外の借金を選んで任意整理(減額)することで、住宅ローンはこれまでと同じように支払い続けつつ、マイホームを維持することができます。
住宅ローンが家計を圧迫している場合には、任意整理は現実的ではありません。あなたが「住宅ローンの任意整理をしたい」と金融機関に告げても、「任意整理をするくらいなら、抵当権を実行して回収する方が損をしない」と、これに応じてくれる可能性はかなり少ないからです。

住宅ローンの負担がそれほど大きくない場合や、他の借金を減らせば計画的に返済できるという方に、任意整理は向いているといえるでしょう。

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一方、個人再生では、家を残したまま大幅な借金の減額が見込めます。利息だけでなく元本も減額できるため、借金が大きい方に向いています。

また、住宅ローン特則では、さまざまな延長・猶予が可能です。 返済期間を最大10年間延長できること、すでに遅延している返済分は3年かけて分割返済可能なこと、再生期間中の利息を3年間猶予してもらえることなど、計画返済を可能にするためにできることが多くあります。

任意整理、個人再生どちらにすべきかは一概には言えませんので、迷ったら弁護士・司法書士にご相談ください。

4.個人再生をご検討の方は弁護士・司法書士へ相談を

このように、債務整理(任意整理・個人再生)をする場合でもマイホームに住み続けることは可能です。

もっとも、自分は住宅ローン特則を使えるのか、任意整理・個人再生のどちらにすべきかなど、素人では判断できないこともあるでしょう。
そんなときは、弁護士・司法書士にご相談ください。

債務整理は、どの手続きにも一定のメリット・デメリットがあります。手続きを行う際は、専門家のもとで慎重に判断していくことが大切です。

尚、債務整理の中でも、自己破産を選択すると、住宅を残すことはできません。
また、債務整理をした後はブラックリストに掲載されるため、新たな住宅ローンを組むことはできなくなります

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