栃木県は、関東地方の北部に位置しており、人口約1,962,000人で(2017年10月現在)、全国第18位の多さです。 北は福島県、東は茨城県、西は群馬県、南は埼玉県と接している内陸県です。 県の北西部は、白根山、男体山、女峰山、帝釈山、錫ヶ岳などの山々が連なる山岳地帯、南部には関東平野が広がり、鬼怒川、渡良瀬川が流れています。
そのような自然に恵まれた地形や気候を活かした農業が盛んで、特にいちごや、かんぴょうの生産量は日本一を誇っています。 とちおとめは、特に有名ないちごですね。
また、栃木県には国宝である日光東照宮をはじめ、華厳滝、あしかがフラワーパーク、東武ワールドスクエア、日光江戸村、那須どうぶつ王国、鬼怒川温泉などたくさんのスポットがあり、観光業にも力を入れており、毎年大勢の人々が訪れています。
今回はそんな栃木県の借金問題の特徴や貯蓄の傾向について見ていきたいと思います。
栃木県の世帯数ランキングとその内訳
栃木県の世帯数は、全国第20位であり、人口のランキングと僅かしか差がなく、人口と世帯数の多さが比例している都道府県であると言えます。
持ち家率ランキングは全国第10位、持ち家率は83.5%と非常に高く、マイホームを所有しやすい都道府県であることがデータから読み取ることが出来ます。 その理由として、栃木県の年間収入ランキングが全国第16位と、高い方であることが考えられるでしょう。 1世帯あたりの年間収入が多ければ、それだけマイホーム資金に回す余裕が出来るのも頷けます。
また、栃木県がそれほど地価が高くないというのも、持ち家率が高い理由の一つとして考えられるのではないでしょうか。 例えば、隣接している埼玉県の年間収入ランキングは全国第9位と高水準であるのに対して、持ち家率ランキングは全国第25位と非常に低くなっています。 これは、東京都のベッドタウンとして人気のある埼玉県の地価の高さを物語っていると言えるでしょう。
栃木県は、2017年発表の地価公示価格によると、その地価の高さは全国第37位と、下位の方であると言えます。 年間収入の水準が高く、地価の低い栃木県では、マイホームを手に入れやすいのは当然の結果と考えられます。
持ち家率の高さは、その地域の住みやすさを示す指数であるとも言われているため、自然豊かで歴史的文化財の残る栃木県は、大変住み良い地域であると言っても過言ではないでしょう。
近年は、持ち家に対する意識が昔とは大きく変化しており、賃貸でも十分だと考える若者世代が多い中、栃木県では高い持ち家率を誇っているということは、栃木県には「家を持ってこそ一人前」という考え方、そして持ち家思考が根強く残っているのかもしれませんね。
栃木県の1世帯あたりの負債現在高
次に栃木県の1世帯あたりの負債現在高、つまり借金がどのくらいあるのかについて見ていきましょう。
栃木県の1世帯あたりの負債現在高は、全国第6位と非常に高い順位であり、残念ながら負債の多い都道府県と言わざるを得ないでしょう。 その中でも特に多いのが1世帯あたりの住宅・土地のための負債で、全国第7位となっています。
しかし、持ち家率が高い栃木県では、いくらマイホームが持ちやすい都道府県であるとは言っても、住宅・土地のための負債が多くなってしまうのは仕方の無いことと考えられます。 それよりも、1世帯あたりの住宅・土地以外の負債が全国第11位と比較的高順位であることの方に着目するべきかもしれません。
住宅・土地以外の負債として考えられるのは、マイカーローン、そしてカードローンやキャッシングなどです。 栃木県は、交通手段は自家用車という人が多い車社会ですから、マイカーローンの負債が多くなってしまうのでしょう。
また、栃木県では、パチンコやスロットなどにハマってしまい、消費者金融から借金をしてしまう人が年々増加していることが問題となっています。
パチスロ店での支出も、見過ごすことの出来ない住宅・土地以外の負債の一部なのではないでしょうか。
パチンコやスロットは、気分転換にもなるので、少額で楽しむ分には何の問題もありません。 しかし、パチスロは私たちにとって一番身近なギャンブルであり、数時間で何万円もの大金を手に入れられることもあれば、逆に数時間で何万円もの大金を失うこともあり得ます。
失ったお金を取り返すために、生活費を削ってパチスロに通い、また損をする、というのを繰り返し、生活に困って消費者金融にまで手を出したり、キャッシングをしてまでパチスロをしたり、という人が増えているのが現状です。 そのようなことにはならないよう、パチスロはギャンブルであるという意識をしっかりと持ちましょう。
パチスロだけではありません。 栃木県には公営競技場である宇都宮競輪場もあります。 競輪にハマって借金を作らないよう十分に注意しましょう。
また、栃木県の1世帯あたりの月払い・年払いの負債ですが、こちらも全国第5位と非常に高くなっています。月払い・年払いの支出としては、自動車保険や新聞の購読料、習い事の月謝などが考えられますが、車社会である栃木県では、自動車保険への加入は必要不可欠であるため、この項目の支出に繋がっていると推測できます。
地元を愛し、人と人との繋がりを大事にする栃木県民は、人付き合いのための支出が多く、地域の情報が得られる地方新聞を購読したり、習い事などをしている人も多いと考えられます。
栃木県の1世帯あたりの貯蓄残高について
続いて栃木県の1世帯あたりの貯蓄残高について見ていきましょう。
栃木県の現在残高は、全国第24位と、平均よりもやや低い順位であり、年間収入の多さを考えると、貯蓄は少ない方であると言えるでしょう。
では、貯蓄内容の内訳はどうなっているのでしょうか。 毎月決まった額を積み立てていく、長期的な預金である定期性預貯金の額は全国第28位と高い方ではありませんし、有価証券の保有率も全国第22位と、投資にも積極ではない姿勢が伺えます。
しかし、自由に出し入れ出来る預金である通貨性預貯金の額は、全国第13位と高い方の順位であり、栃木県民は一概に「貯蓄は苦手な県民性を持つ」とは言えないでしょう。 必要な時に必要なお金を引き出せるということに重点を置いているのかもしれません。
また、生命保険などの順位は全国第12位、年金型貯蓄の順位は全国第16位とこれらも高い方であり、病や事故などの不測の事態や、老後などにしっかりと備えることの出来る県民性を持っているとも言えるでしょう。
借金問題を解決するには
借金を返すために、他の消費者金融会社から借入をする、というようなことを繰り返していると、あっという間に多重債務に陥ってしまいます。 そうなってしまうと、毎月のように取り立てに追われ、一生こんな日々が続くのではないかと錯覚してしまいますが、安心して下さい。 借金問題は必ず解決出来ます。 そのためにも、債務整理の主な3つの方法について理解しておくことが重要です。
まず、比較的容易に行える「任意整理」という方法があります。 任意整理は、債権者と話し合うことにより借金の減額交渉を試みる方法です。 しかし、相手方が減額の要求に応じてくれない場合もあり、特に、知識もろくにないまま話し合いをしても、交渉は決裂してしまうことの方が多いでしょう。
次に紹介するのが「個人再生」という方法です。 個人再生は、住宅ローン以外の借金を大幅に減額することが出来るという特徴があります。 これにより、持ち家を手放す必要がないため、栃木県でマイホームをお持ちの方は、是非とも検討していただきたい方法です。 ギャンブルや浪費での借金でも利用できるというのもありがたいですね。 しかし、手続きが大変複雑であることや、借金の総額が5000万円を超えず、今後も継続した収入が見込めることなどの厳しい条件があります。
そして最終手段として考えて欲しいのが「自己破産」です。 自己破産という言葉は、耳にしたことがある方も多いと思いますが、簡単に説明すると、財産を手放す代わりに借金も0になる方法です。 マイホーム、マイカーをはじめ、一定額以上の財産は全て手放すことになります。 一見すると失うものは大変多いかのように思えますが、借金問題で悩む日々から解放され、新たな人生が始められるというのは何物にも変え難いメリットであると言えるでしょう。 しかし、手続きは裁判所を通して行うため、非常に難しいです。
このように、債務整理には大きくわけて3つの方法がありますが、どの方法を選択するべきかは、今後の人生を左右する大きな問題であり、専門家の力が不可欠ですので、弁護士や司法書士などに依頼し、アドバイスを仰ぐのが望ましいでしょう。
専門家であれば、複雑な手続きや交渉ごとなども引き受けてくれるため、力強い味方となってくれます。 栃木県では、以下のような場所で借金や債務整理に関する無料相談を行っているので、多重債務でお悩みの方はまずは相談だけでもしてみることをお勧めします。
宇都宮市消費生活センター
宇都宮市馬場通り4-1-1 うつのみや表参道スクエア5階市民プラザ
028-616-1547
栃木県消費生活センター
宇都宮市塙田1-1-20 県庁本館7階南側 くらし安全安心課消費者行政推進室
028-625-2227
宇都宮財務事務所
宇都宮市桜3-1-10
028-633-6221
栃木県弁護士会
宇都宮市明保野町1番6号
028-689-9001
法テラス栃木
宇都宮市本町4-15 宇都宮NIビル2F
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