山陰地方の西部に位置する島根県は、8市5郡10町1村から成る総人口680,252人(2018年4月1日の推計人口)の県です。日本で2番目に人口が少ない県で、面積は6,708.26平方キロメートル、人口密度は101人/平方キロメートルです。
県庁所在地は松江市で、人口は約20万人です。県民の3割近くが松江市に集中しています。
島根県は出雲大社で有名で、年間600万人以上の観光客が訪れます。ちなみに出雲大社は一般的に「いずもたいしゃ」と呼ばれますが、正式名称は「いづもおおやしろ」であり、出雲大社の公式ホームページでもこの表記が用いられています。
また、島根県太田市にある石見銀山は、2007年に「石見銀山遺跡とその文化的景観」として世界遺産に登録され、大きな話題を呼びました。ほかにも2015年に国宝指定された松江城があるなど、島根県には近年立て続けに注目スポットが生まれています。
地図で見たときに宍道湖があるのが特徴的で目印になります。宍道湖ではしじみが非常に多く獲れ、日本有数のしじみの産地として知られています。
また、島根県では古代から砂鉄を使ったたたら製鉄が発展してきた経緯があり、その名残で大きな鉄鋼会社が県内にいくつか存在します。いくつかの会社は電子部品も作っており、現代生活を支える最先端機器の部品の製造地として、島根県は一部の業界から注目されています。
神話の世界と先端技術が同居する島根県ですが、借金問題や県民の貯蓄についてはどのような傾向が見られるのでしょうか?
島根県の世帯数ランキングとその内訳
島根県の世帯数は2018年8月時点で251,964世帯です。日本で2番目に人口が少ない島根県ですが、世帯数も日本で2番目に少ない都道府県となっています。しかし3世代世帯の人数は非常に多く、16.1万人もいます。人口100人あたりでは28.18人となっており、これは全国8位という高い割合です。
持ち家率は全国12位の72.02%で、7割以上の人が家を持っています。全国平均の61.98%より10ポイント以上高い数値です。
ちなみに島根県内の賃貸物件の平均家賃は39,045円で全国44位です。それに対して島根県民の平均年収は404万1400円で全国36位であり、賃貸住宅に暮らしていたとしても収入に対して家賃の割合が安い世帯が若干多いことが予想されます。
島根県の1世帯あたりの負債現在高
さて、島根県民は平均どのくらいの負債を抱えているのでしょうか?
島根県の1世帯あたりの負債額は476万円で、全国25位となっています。全国平均は497万円なので、平均よりは少なめです。
ちなみに1世帯あたりの負債額に占める住宅ローンの比率は89.8%です。全国平均は89.6%なので、島根県内で負債がある世帯はほぼ住宅ローンが負債の理由であることがわかります。
なお、負債額を貯蓄額で割った世帯負債比率は全国20位の31.7%となっています。全国平均は28.2%なので、貯蓄に対する負債の割合は全国平均よりやや高い傾向が見られます。
島根県の1世帯あたりの貯蓄残高について
貯蓄について、島根県は1世帯あたり1,503万円の貯蓄があり、全国32位にランクインしています。全国平均の1,764万円より200万円以上少ない数値となっています。全国平均より70万円近く低い島根県の平均年収が、貯蓄しづらい環境を作っているのかもしれません。
貯蓄額に占める有価証券の比率は全国36位の10.1%となっています。貯蓄の9割近くが現金や預貯金となっており、有価証券を保有している人は少ないようです。
全国統計から見る島根県の自己破産の件数
平成29年度の司法統計によると、全国の裁判所に新しく申立てられた破産と小規模個人再生および給与所得者等再生の件数は以下のようになっています。
債務整理方法 | 島根県 | 全国 | 全国に占める割合 |
---|---|---|---|
自己破産 | 307 | 76,015 | 約0.40% |
小規模個人再生 | 40 | 10,488 | 約0.38% |
給与所得者等再生 | 3 | 796 | 約0.38% |
件数も割合も非常に少なく、給与所得者等再生に関してはわずか3件となっています。