宮崎県の人口は、約1,081,400人で(2018年4月現在)、全国で36番目に人口が多い都道府県です。
九州地方の南東部に位置しており、北は大分県、西は熊本県、南は鹿児島県、そして東は日本海に面しています。 南国特有の温暖な気候が特徴で、プロ野球チームのキャンプ地として有名ですね。
また、その気候を活かしたマンゴー、きんかん、日向夏といった果物の栽培が盛んであり、その美味しさは全国に知れ渡っています。 そして果物だけにとどまらず、豚、鶏、肉牛、乳牛などの牧畜業においても、日本有数の生産高を誇っています。
観光では、鵜戸神宮、高千穂峡、青島神社、日南海岸、フェニックスシーガイアリゾートなど、伝説の残る神社や景色の良いスポットが数多くあり、毎年大勢の観光客が訪れています。
今回はそんな宮崎県の借金問題に関してや貯蓄の傾向について探っていきたいと思います。
宮崎県の世帯数ランキングとその内訳
宮崎県の世帯数ランキングは、全国第34位であり、人口の多さのランキングをわずかに上回ってはいるものの、ほぼ変わらないため、人口の多さと世帯数とが比例している都道府県であると言って良いかと思います。
一方、持ち家率ランキングは、全国第41位と、残念ながら下位から数えた方が早く、世帯数の順位よりも低いということも考えると、マイホームを持つのが難しい都道府県であると言えるでしょう。
その原因として、真っ先に考えられるのが、宮崎県の年間収入ランキングが全国第44位と非常に低い水準であるということです。 年間収入が少なければ、高価な買い物であるマイホームの資金を貯める余裕がないことはあきらかでしょう。 また、近年、特に若者を中心に持ち家志向が低下しており、賃貸でも十分と考える人が多いのも、宮崎県の持ち家率が低い原因の一つなのではないでしょうか。
宮崎県は、全国平均より初婚年齢が低いことで知られています。 2014年の厚生労働省による人口動態統計によると、宮崎県の平均初婚年齢は、男性が30.1歳で全国第46位、女性が28.7歳で全国第45位と、平均を大きく下回っていることがわかります。
マイホームを購入するのは、やはり結婚を機に、という方が多いのではないでしょうか。 早くに結婚する人が多い宮崎県では、マイホームが欲しくても若くては年収も低いため、賃貸に住むという選択をする夫婦も多いのではないかと推測されます。
宮崎県の1世帯あたりの負債現在高
続いて、宮崎県の1世帯あたりの負債現在高、つまり借金がどのくらいあるのかを見ていきたいと思います。
宮崎県の1世帯あたりの負債現在高は、全国第36位と下位の方であり、借金の少ない都道府県であると言えるでしょう。
その内訳を見ていくと、1世帯あたりの住宅・土地のための負債は、全国第40位であり、持ち家率の低い宮崎県では、やはりこの項目の負担は少なくてすむものと予想されます。
一方、1世帯あたりの住宅・土地以外の負債は、全国第21位と、そこまで上位とは言えないものの、負債現在高の順位が全国第36位であることを考えると、その割合は比較的多いのではないでしょうか。
住宅・土地以外の負債としては、マイカーローン、カードローン、キャッシングなどによるものが考えられますが、宮崎県は生活するのに自家用車がないと不便な車社会であるため、マイカーローンの負担によるものが大きいでしょう。
しかし、マイカーローンだけが住宅・土地以外の負債の原因と言いきれないものがあります。 なぜなら、近年、宮崎県では、パチンコやパチスロにハマってしまい、消費者金融から借金をしてしまう人が増えているからです。パチンコやパチスロでの負債も、見逃すことの出来ない住宅・土地以外の負債の一因なのではないでしょうか。
パチンコは、少額の掛け金で楽しむぶんには良い気分転換にもなりますが、なかなかそうはいかないものです。 仮に1万円もの資金を持ってパチンコ店に行ったとしても、大当たりが一度も出なかった場合、ものの30分もすれば無くなってしまうでしょう。 しかし、大当たりをして大金を手にした経験があると、もう少し粘れば大当たりがくるかもしれない!と、つい何万円もつぎ込んでしまうのです。 そんなことを繰り返していれば、すぐに月収は底を尽き、貯金もなくなり、消費者金融に手を出してしまうことになるでしょう。 今は、無人契約機も多いので、借金をすることへの敷居はかなり低くなっています。 そうやって多重債務へと陥っていくのです。 パチンコ、パチスロを楽しむ際は、ギャンブルであることを十分に自覚しましょう。
また、1世帯あたりの月払い・年払いの負債が全国第3位と非常に多いのも宮崎県の借金の特徴です。
月払い・年払いの負債としては、各種保険料の支払いや新聞の購読料、習い事の月謝などが考えられますが、前述のように車社会である宮崎県では、自動車保険への加入は必須とも言えるため、その支払いが大部分を占めていると考えられます。
また、人と人との繋がりを大切にし、地元に密着した生活を送っている人が多い宮崎県民は、習い事をして交流を深めたり、宮崎のニュースが多く掲載されている地方紙を購読している家庭も多く、この項目の支出に繋がっているものと推測されます。
宮崎県の1世帯あたりの貯蓄残高について
次に、宮崎県の1世帯あたりの貯蓄残高について見ていきたいと思います。
宮崎県の1世帯あたりの貯蓄現在高は、全国第42位であり、残念ながら非常に低い順位となっており、貯蓄にはあまり力を入れていない都道府県であると言わざるを得ません。
その内訳はどのようになっているかというと、自由に引き出したり預け入れたりすることが出来る預金である通貨性預貯金の額は全国第40位、毎月決まった金額を積み立てていく預金である定期性預貯金の額は全国第44位と、いずれも低い順位となっています。また、有価証券の保有率も全国第34位と、投資にも消極的な姿勢を見せています。
このようなデータからは、一見すると、宮崎県民は貯蓄が苦手であるようにも思われますが、宮崎県の年間収入ランキングが低いことや、負債現在高が少ない都道府県であるということを考慮するべきでしょう。 そうすると、宮崎県民は、確かに貯蓄額は少ないですが、年収が多くない中、借金をしないよう、身の丈にあった堅実な暮らしていると捉えることも出来るのではないのでしょうか。
借金問題を解決するには
借金の問題というのは、他人にはなかなか打ち明けられず、1人で悩みがちです。 しかし、1人で悩んでいても、問題が解決することは決してありませんし、むしろ悩んでいる間にもどんどん利息が嵩んでいき、深みにはまってしまいます。 しかし、専門家や公的機関に相談する勇気を出せば、借金問題を解決する糸口は必ずあるのです。
ここからは、ぜひ知っておきたい、多重債務による借金問題を解決する債務整理の主な3つの方法について紹介していきたいと思います。
まず、もっとも手軽に行うことが出来るのが「任意整理」という方法で、借金の額が少ない人に適しているとされています。 任意整理は、債権者と話し合って借金の減額交渉をする方法であり、裁判所などを通さずに行うことが可能です。 しかし、手続きが難しくないぶん、相手方が交渉に応じてくれないことが多々あるという欠点があります。
次に紹介するのが、「個人再生」というマイホームを所有している方に特にお勧めしたい方法です。 なぜなら、個人再生の特徴の一つが、住宅ローン以外の借金を大幅に減額できるという点であり、つまりマイホームを手放す必要がないからです。 また、ギャンブルや浪費での借金でも利用可能というのもポイントです。
一方、個人再生のデメリットはというと、債務整理の中でも手続きが最も難しいと言っても過言ではないことや、利用するための条件が厳しく、今後も継続した収入が見込めること、借金の総額が5000万円を超えないことなどがあります。
最後に紹介するのが「自己破産」です。 自己破産は、裁判所に破産申立てをし、破産者となり、免責を受けることで借金を全額免除してもらう方法ですが、そのかわり財産のほとんどを失うことになってしまいます。 マイホームやマイカーをはじめ、一定額以上の財産は全て失うことになるのです。 財産が無くなってしまうというのは非常に大きなデメリットのように思えますが、借金の悩みから解放されて新しい人生のスタートを切ることが出来るというのは、それ以上に大きなメリットなのではないでしょうか。
しかし、その手続きは大変複雑であり一人で行うのはなかなか難しいこと、一部の職業に就けなくなるなど、職業制限もあるなどの欠点も多数あります。
以上、債務整理の主な3つの方法を紹介しましたが、どの方法を選択するべきかは、今後の人生に大きな影響を及ぼす重要な問題であるため、弁護士や司法書士などの専門家に依頼し、アドバイスを受けるのが望ましいでしょう。
専門家であれば、交渉ごとや難しい手続きも、豊富な知識と経験を持って引き受けてくれるため、借金問題の早期解決が期待できます。
宮崎県では、以下のような場所で借金問題や債務整理に関する無料相談を行っていますので、借金問題でお悩みの方は、まずは勇気を出して相談だけでもしてみることをお勧めします。
宮崎県消費生活センター
宮崎市江平西2丁目1番20号
0985-25-0999
宮崎市消費生活相談
宮崎市橘通西1-1-1 宮崎市役所第二庁舎2階
0774-21-1755
延岡市多重債務相談
延岡市桜小路360-2
0982-22-7056
えびの市 消費生活に関する相談
えびの市大字栗下1292
0984-35-1111
法テラス宮崎
宮崎市旭1-2-2 宮崎県企業局3F
050-3383-5530